2016収穫祭&第1回『里山薪ストーブ・カンファレンス』リポート第1弾
トランローグは、房総のワークショップにて「米づくりを楽しみたい方」「将来自給自足に挑戦してみたい方」を対象に、「米づくり体験」「里山の保全・再生」「田舎と都会、国内外の交流」を目的として、WWOOF方式(有機無農薬栽培の技術や食事と、参加者の労働を交換)で、完全無農薬+100%有機肥料+手作業による、米づくりワークショップを行っています。
今年は、イノシシ、台風による災害を乗り越えて収穫したと思ったら、長雨でハザ掛けした稲から発芽・・・度重なる災害に圧倒され放しでした。
昨年まで小康状態にあった地球温暖化などのトレンドが一気に加速し、 MEGA DISASTERの時代に突入したそうです(NHKスペシャルより)。
大変な1年でしたが、2016年11月27日(日)、東京横浜方面からのワークショップ参加者をはじめ、地元住民、地元行政、地方創生関係者などにお集まりいただき、収穫祭を開催し、多難を乗り越えて収穫できた喜びを分かち合うとともに、『里山薪ストーブ・カンファレンス』と銘打ち、米づくりワークショップに関連する価値ある将来ヴィジョンやアイデアについて話し合いました。
なお、計画当初の9月時点では、『青空カンファレンス』と呼んでいましたが、当日の天候から急遽『薪ストーブ・カンファレンス』に改名しました!
まずは第1弾として、写真中心にリポートします。
第2弾では、カンファレンスの様子を動画でリポートします。お楽しみに!
初めに収穫祭。メインは、伊勢海老の漁獲量日本一を誇る大原漁港から当日朝に仕入れた伊勢海老と、合鴨のロースト。参加者が持参された地元農産物や手づくりお菓子、各地の和洋銘酒などを堪能しました。
▲9月に結婚された青砥さん、ふき子さんご夫妻。ワークショップ参加者で3組目の結婚をお祝いしました。
『里山薪ストーブ・カンファレンス』を開催。第1部では、米づくりワークショップにまつわる経緯と課題について話し合いました。
▲米づくりワークショップ管理人より、ワークショップ前の荒れ地を田んぼに変えた経緯について報告があり、さらに気候変動や獣害に打ち勝ち、より楽しく価値ある取り組みへとステップアップする、という課題が提起されました。
トランローグワークショップの悩みどころは、縮小か拡大か、現状維持か。
▲都会に住み、お子さんが小さな頃から各地のワークショップを体験し、また、1人1年分の米づくりワークショップを2年間完遂された立場からお話しいただきました。
トランローグワークショップの魅力の1つとして、労働と食事や宿泊を交換するWWOOF方式がある一方、条件付きで認めている子どもの参加拡大に期待されていました。
▲都会に住み、米づくりワークショップに参加。また、通信会社として千葉茨城の自治体に提案しながら、さまざまな取り組みを見てこられた立場からお話しいただきました。
都会と田舎をつなぐコワーキングスペースや就農スクールなどの事例、何もないことが魅力につながる田舎の成功事例について力説いただきました。
▲地元住人として、米づくりワークショップに対して農産物の提供や米の試食など、ご協力いただいている立場からお話しいただきました。
地元で里山を整備されているグループ、山梨から移住して有機無農薬野菜を栽培・販売している生産者の活動を紹介いただきました。トランローグワークショップと連携させていただきたい素敵な活動でした。
▲地元行政として、地域の課題や地域活性化に係る取り組みについてお話しいただきました。全国的な人口減少の中で交流人口を増やすことを第1に、民泊などの“お試し滞在”から移住・定住まで、さらに新たな農産物の開発まで幅広い取り組みをご案内いただきました。聞いているだけで、夢や希望が湧いてきました。
第1部から見えてきたテーマは、『トランローグの米づくりワークショップ + 何か?』。第2部では、参加者全員で将来ヴィジョンについて話し合いました。豊富なアイデアの1つ1つをつなぐ、さらなるアイデアが湧き上がる、そんな感覚、可能性が見えたカンファレンスとなりました。
趣味やライフワークのランニングをベースとしたイベントや、里山と都会の2居住についてアイデアや質問が飛び交いました。また、かつてトランローグワークショップで同時開催した“ハーブワークショップ”がいい思い出、有意義な体験として記憶に残っていることから、関連するワークショップを開催してはどうか、という提案も。さらに、里山整備と自然エネルギー利用を連携させ、里山で収益を上げる、という里山側からのアイデア。里山の自然体験、有機無農薬野菜の購入など都会側からのアイデア・・・話は尽きませんでした。
▲予定を1時間オーバーして、メモしきれないほどのアイデアが。ホワイトボードを囲んで記念撮影しました。
第1回カンファレンスの宿題は、「誰が何をするか」そして「どのように資金を調達するか」。
「誰が何をするか」については、カンファレンス翌日からさっそく関係者が現地見学を行うなど、具体的なアクションをスタート。
「どのように資金を調達するか」については、関係者によるファンドやクラウドファンディング、助成金やふるさと納税の活用など、予断を持たず幅広く検討しながら、収支を明確にしていくことが肝心と思います。
トランローグとしては、2年後の米づくりワークショップ10周年まで、脱穀機を導入して省力化したり、長雨からハザ掛けを守る下屋(軒)を増設しながら、まずは現状維持を目指します。また、今後2年間をひと区切りとして『トランローグの米づくりワークショップ + 何か?』を、関係者の皆さまと一緒に探していきたいと思います。慌てず、じっくりと。
第1回カンファレンスでのヴィジョンやアイデア、何よりも人と人のつながりを大事にしながら、未来につながる計画へとまとめていければ、と思います。
カンファレンスにご参加いただいた皆さま、残念ながら参会いただけなかった皆さまも、今後ともよろしくお願いいたします。
最後に、来年の米づくりワークショップがより楽しく充実したものになるよう願いを込め、収穫した米を分かち合いました。ありがとうございます!
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