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2015.11.20

佐賀県とオランダ王国のクリエイティブ連携協定締結から2年。いよいよデザインの成果が発表されます!

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photo & text: Motohiro SUGITA + Tranlogue Associates

数多くのデザイン関連イベントが集中する10、11月の東京デザイン月間。2015年10月31日(土)、オランダ王国大使館公邸において、山口祥義(やまぐち よしのり)佐賀県知事と、H.E. Mr. Radinck Jan VAN VOLLENHOVEN(ラーディンク・ファン・フォレンホーヴェン)駐日オランダ王国特命全権大使は、紙の様に薄い、厚さ0.9mmの磁器製の陶紙にサインしました。

これは、イギリスの美術出版社PHAIDON(ファイドン)から出版される書籍に掲載され、現在両者が取り組んでいる『2016/』プロジェクトが紹介されます。なお、極薄の磁器は、佐賀県窯業技術センターが開発した最高難易度の技のようです。

2016年に創業400年を迎える日本初の磁器、有田焼。古くは東インド会社を通して有田焼を欧州に輸出し、近年はデザインが盛んなオランダ王国との協働により、世界商品へと復活しようとしています。

今デザインは、グローバル化の大波のなかで、ダイナミックに変化しています。 アメリカでは、製品デザインは製造業とともに新興国など海外へ移動し、「デザインシンキング」というイノベーションを生み出す経営手法として姿を変えています。この波は今、日本企業にも押し寄せています。

欧州も例外ではないでしょう。しかし、プロダクト製品においては、イタリア、ドイツ、北欧・・・といった確立されたブランドロイヤリティーを武器に、高級・高品質なブランドの中心地としての地位を誇示し、世界中からバイヤーを集客し続けているようです。

有田の16の窯元・商社と、オランダ王国を中心とする世界16組のデザイナーのコラボレーションにより、存亡の危機に瀕する有田焼を復興しようとする試み。さらに、デザインを初めとするクリエイティブ活動のプラットフォームを築こうとする試みには、多くのデザインとものづくり関係者の注目と期待が集まり、同時に不安や疑問もあることでしょう。

メディアを通して次の暮らしをデザインするトランローグは、オランダ王国大使館公邸を訪ね、取材しました。

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▲『2016/』プロジェクトのクリエイティブ・ディレクターでデザイナーの柳原照弘さんから、プロジェクトの進捗状況についてプレゼンテーションされました。柳原さんのモットーは、「デザインする状況をデザインする」。

デザインする状況がしっかりしていれば、デザインの確度も限りなく高くなるでしょう。最も重要なポイントで、誰にでもできることではありません。

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▲『2016/』プロジェクトのCo.クリエイティブ・ディレクターでオランダ王国のデザイナー、ステファン・ショルテンさんより、佐賀とオランダそれぞれに設置される貿易の拠点『NEW ADDRESS』について発表。また、2016年4月ミラノサローネ期間中に市内で開催される展示会(Via dell'Erbe, Milan/ 2016年4月12日(火)-17(日)予定)と、PHAIDONから出版される『2016/ Project Book』についても紹介されました。 Img_5579_02

▲大使館公邸のテラスでは、『2016/』プロジェクトの先駆けとなった、柳原さんとショルテン&バーイングスさんのデザインによる有田焼のブランド『1616/ arita japan』でコーヒーブレイク。

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▲記者発表会のあとのトークイベントでは、「世界で1番人気のあるインテリアとデザインの雑誌」を標榜する『エルデコ』より、日本からは木田ブランドディレクター、フランスとイタリアからは、それぞれ編集長が集結。『2016/』プロジェクトの可能性などについて議論されました。メディアとの良好なリレーションシップは、ミラノサローネ以降の展開への期待を高めます。

2013年10月、佐賀オランダ王国クリエイティブ連携協定締結については、こちらから。

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