「冬の氷り田んぼ」「レンゲ田んぼ」「深水田んぼ」。3つの田んぼで雑草を防ぐ!
photo & text: Motohiro SUGITA + Tranlogue associates
「冬の氷り田んぼ(▲上写真・下)」
秋に米の収穫を終え、鶏糞や米糠など有機肥料を撒いて1カ月程天日にさらした後、田んぼの一部に水を張りました。12月から1月にかけて山の影で日が当たらなくなると、連日厚い氷が張り続けています。凍ったり融けたりを繰り返すことで、雑草の根や種が腐り、来シーズンの水田の雑草防除になる算段。年中水を張り放しにすることで雑草の根や種がイトミミズなどの小動物や微生物に食べられる効果も期待されます。いわゆる「冬期灌水」と呼ばれる方法です。
昨年はここに水を張らずにレンゲの種を蒔いて同様の効果を求めましたが見事に失敗。山から染み込んだ水が凍結し、日照も不足したためレンゲの生育する環境としては過酷すぎたようです。
「レンゲ田んぼ(▲上写真・中)」
前記を教訓に、レンゲは水を張った田んぼの隣、日の当たる場所で実験しています。今のところ順調に生育。春に花が咲いたら水を張ってレンゲを発酵させた後、田植えを行います。レンゲは雑草防除と同時に植物の三大栄養素の1つ、窒素を空気中から地中に固定する働きがあります。今年うまくいけば、来年はさらに面積を増やします。
「深水田んぼ(▲上写真・上)」
そして、レンゲを植えた田んぼのさらに奥は、従来通りの有機無農薬栽培による田んぼです。深く水を張ることで雑草の生長を抑えます。
さて今年の稲は、どの田んぼでどのような生育を見せてくれるでしょうか? 楽しみです!
▲上写真:厚い氷の張った冬期灌水の田んぼ。犬が乗っても、人がスケートしても割れません。下写真:逆方向(屋敷側)から見た3種類の田んぼ。
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