東京の玄関口、東京駅で『東京おもてなし』を!
photo & text: tranlogue associates
2012年10月、東京駅丸の内駅舎は1914年竣工当時の姿に復刻され、2014年に100周年を迎えます。今回は東京の玄関口、東京駅丸の内口にある東京ステーションホテルを訪ね、東京おもてなしの今を探してきました。
▲東京ステーションホテル2階の通路から丸の内南口を見下ろす。宿泊客はもちろん料飲利用のヴィジターも、100年前の空間を静かに体験できます。リベット(金属製の鋲)を露出させた鉄骨のトラス(三角形を連続させた構造体)が新鮮です。前掲のホテルエントランスのH鋼(断面がH型の鉄骨)は、100年前のインテリアとイメージでつながっていたんですね。
▲丸の内南口吹き抜け(南ドーム)の2階からレストランエリアへ。バラの花柄のパネルは、こちらもアイアン(鉄製の構造物)つながりですが、H鋼や鉄骨トラスより洗練されてエレガントな印象に。おもてなし感が盛り上がります。
▲2階レストランエリア最奥、フレンチのLE RESTAURANT Blanc Rouge(ブラン ルージュ)。オープン前には外国人需要を期待した、とのことですが、東日本大震災の影響でしょうか、昼間は中高年女性グループ。夜は日本人ビジネスマンといった客が主流とか。徐々に外国人ヴィジターも増えているそうです。また、客のなかで予想外に多いのが、かつて東京ステーションホテルで結婚披露宴を行った中高年カップル。また最近では、男性が女性にプロポーズする場所として利用されているとか。スタッフも喜んでプライベートなサプライズイベントに協力していますが、そのとき決まって女性は涙するそうです。おもてなしの専門家冥利に尽きる瞬間ですね。
▲レストランのテーブル脇の窓から、京浜東北線や山手線をウォッチ。駅ならではのリアルな場面ですが、レストランにあっては気の利いたおもてなしです。
▲ランチメニューの1つ『マルセイユ風ブイヤベースをブラン ルージュ仕立てにして』。ブラン ルージュではブイヤベースを、3回に分けてサービスします。1品目は地はまぐり、帆立、ムール貝をそれぞ味も食感も異なる調理法で。2品目はブイヤベースの旨味を凝縮した濃厚スープを、まるでエスプレッソのようにデミタスカップできゅっといただきます。そして最後、3品目は国産伊勢海老、かさご、ほうぼう、的鯛、こち、すずきといった6種類の魚を一気に。ニンニクの利いた絶品自家製マヨネーズが、味覚を目覚めさせてくれます。フレンチの定番ブイヤベースを、会席料理のように小鉢に分けてサービスする感覚は、異文化をミックさせる東京おもてなしならでは、と言えそうです。
▲ホテル正面入り口やレセプションに近接するTHE LOBBY LOUNGE。イギリス調のクラシックなインテリアとのことですが、数種類のソファをミックス・アレンジしている様子は今風でクール。外からガラスのパネル越しに見る落ち着いた雰囲気もいい感じです。1日平均の乗車人員が40万人を超える(※)駅のすぐ隣には、こんな居心地のいい空間があるんですね。(※JR東日本HPより)
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