EUのモダンでハイエンドなインテリアデザインに出合える展示会「european design」2013【リポート第1弾】
会期:2013年6月5日(水)、6日(木)
会場:ヒルトンホテル東京
主催:欧州連合
6月5日、6日の2日間、EU加盟国から37社が来日し、インテリアの展示会「european design」(www.europeandesign.jp)が開催されました。この展示会は、EUの優れた技術やデザインを日本に紹介するプログラム「EU Gateway Programme」(www.eu-gateway.jp)の一環として行われているものです。トランローグは、本展示会のブランディングとプロモーションデザインを担当しています。デザイン家具、インテリアアクセサリー、テキスタイル、照明、テーブルウェア、陶器など、ヨーロッパのデザイントレンドに触れられる貴重な機会です。今回は第1弾として18社をリポートします。
■AGNELLA Rugs & Carpets(アグネラ ラグズ&カーペット)|ポーランド
ポーランド最大のカーペットとラグのメーカー。イギリスやニュージーランドのウールを使用し、品質は業界最高レベルを誇るそう。業務用には、ホテルやカジノ、船舶、パブ、レストラン、劇場向けなどに、機械織カーペットの最高級品といわれるアキスミンスターカーペットを。住宅向けには、耐久性に優れているウィルトン織のエリアラグを製造。幾何学的パターンや、植物をモチーフとしたパターン。シンプルなものから手の込んだデザインまで、多種多様なパターンを取り揃えています。
ブランド名の通り、柔らかな手触りが魅力のアルパカの毛を使用した、ショールやブランケット、ファーラグ、毛布、クッション、ベッドカバーなどを製造しています。なかでもベビー・アルパカと呼ばれる、生まれて初めて刈り取ったアルパカの毛を使った製品は、特に柔らかくとろみがあり滑らかで、心地よさにうっとりしてしまいます。
■Andreu World(アンドリュー ワールド)|スペイン
オフィスなどの業務用家具をメインに展開しているスペインのブランド。コンテンポラリーなデザインが特徴で、無垢の木製家具や、スチール、アルミ成形品、PP樹脂成形品などを扱っています。国内外の評価は高く、ドイツの国際的なプロダクトデザイン賞であるRed Dot Design Awardをはじめ、数多くの受賞歴があります。
女性的で繊細な雰囲気をもつAnnne Blackの製品は、デンマーク出身の陶芸家Annne Blackのデザインによるもの。製品のすべては、デンマークの国際開発援助活動「DANIDA」の支援によりベトナムに建設された彼女の工房で作られています。下写真奥の、内側に木の実のようなモチーフが描かれたblack is blueシリーズは、彼女がアジアを訪れた際、現地の伝統工芸品に見た絵付けの素晴らしさに感銘を受け、生み出されました。内側に描かれたモチーフは、「美は内面よりもたらされるもの」という想いを表現しているそうです。
厳選されたキッドモヘアや最上級のカシミアを使ったスカーフやマフラー、レザーを使ったインテリアアクセサリーなど、最高級の天然素材を使った製品をラインナップしています。製品はすべて職人によるハンドメイド。設立は2007年と比較的新しいですが、本国フィンランドをはじめ、スウェーデンやノルウェーのスカンジナビア諸国だけでなく、欧州、ロシア、米国、アジアなど40ヵ国以上で愛用されているそうです。
■BULL & STEIN(ブル&シュタイン)|ドイツ
ハンブルグを拠点とし、ハンドメイドによる陶製のオブジェを展開するBULL&STEIN。ブラジル人デザイナーLisa Papponによる果物シリーズは、自然が生み出す姿をそのまま写し取ったような精緻な作りに引き付けられます。写真手前のガラス製のオブジェは今年の新作だそう。色やサイズ、仕上げの種類は豊富で、屋内だけでなく、屋外での使用に適した製品もあります。
Camiraは主にバスや鉄道などの公共輸送機関向けの椅子の張地用ファブリックを展開しています。テキスタイル業界の革新的存在として受賞歴も多数。環境にやさしい製品の製造にも取り組み、エコ・テキスタイルを手掛けるブランド「Second Nature」では、ウールと植物のイラクサから作られるリサイクル原材料や再生可能繊維を使った製品などを製造しているそうです。
■CARMENES(カルメネス)|スペイン
布張り・革張りのデザインソファやアームチェアなどを製造しているスペインのCARMENES。シンプルモダンなデザインが特徴で、落ち着きのある上質な空間作りに一役買いそうです。優れた原材料を採用し、長く使用できる丈夫な製品を製作しています。
上質な天然素材を使ったカーペット、オットマン、クッション、ショール、吸音織物、照明を製造。上写真奥の、ぽってりとしたフォルムに猫の耳が付いたようなクッションSlumberシリーズは、体を預けるとぴったりとフィットし、起き上がるとまた元の形状に戻ります。主な素材にキッドモヘアを使用しているため、ソフトな感触に包まれるのも魅力です。下写真は、プレートにニットをかぶせたシェードがユニークな照明シリーズBonnet Bright。今年のミラノサローネで同シリーズを展示し来場者から好評価を受けたそうです。
■Collective Paper Aesthetics(コレクティブ ペーパー エステティックス)|オランダ
遊び心を大切にしたCollective Paper Aestheticsの製品は、知育玩具、美術館のギフト、店舗内の広告宣伝、ビジュアル販促などとして展開しています。製品の形状はバックミンスター・フラーのオクテットトラス構造に基づき、自由に組み立てる体験を通してデザインの楽しさに触れられます。
1945年創業の老舗ブランド。高品質でハイエンドなテキスタイルを取り揃え、スペイン王室への導入実績もあるそうです。同一のトーンと非常に近い色相で複数の柄をラインナップしているため、GANCEDOの製品だけで広がりのあるコーディネートが可能だと、来場のインテリアコーディネーターに喜ばれたとか。虫をモチーフとした斬新な壁紙コレクションINSECTARIUMは、国際見本市メゾン・エ・オブジェで高く評価されたそうです。
リサイクル素材から美しい作品を生み出すことに常に挑戦しているという照明ブランド。写真のScraplightシリーズは、リサイクル段ボールをレーザーカッターで精密に裁断し、手作業で組み上げているそう。軽くて丈夫です。段ボールのエッジの模様が、シェードから漏れ出る光に表情をプラスし、幻想的な世界を作り出しています。
モダンなデザイン家具やインテリアアクセサリーを取り揃えるInno。上写真は、AURA chair。同シリーズはRed Dot Award 2013の「best of the best 2013」を受賞。すっぽりと身を包む背は、空間の仕切りとしても機能します。下写真はコートハンガーのPROPEL。プロペラをモチーフとした上部フック部分のデザインがユニークです。
アムステルダムで、Anouk JansenとHarm Magisが2006年に立ち上げたテーブルウェアブランド。現在は、世界中のデザインショップ、ミュージアムショップ、デパートなどで製品が取り扱われているそうです。シンプルでありながら、明るく洗練された色使いで、日常生活にワクワク感を与えてくれそうです。
リネン(麻)の生産で知られるリトアニアのブランドJURATE。しなやかで、使うほどに味わい深くなるリネンの特長を生かしたテーブルクロス、ランナー、ナプキン、キッチンウェア、ベッドリネン、バスウェアなどのホームテキスタイルを製作しています。下写真のバッグは、リネン糸と皮を交互に織り込み、異素材の組み合わせをデザインに生かしています。
■komodoartdesign Milan(コモドアートデザイン ミラン)|イタリア
プレキシガラス(アクリル)を素材に、テーブルや、インテリアアクセサリーなどを製作。着色や削り出しなどで生まれる表情の変化をデザインに生かし、独創的な製品を生み出しています。ニーズに合わせてカスタマイズやオーダーメードも可能。製造は、プレキシガラスに熟練した職人が手掛け、さらに高性能の機械を導入し高い品質を保っているそうです。
■Le Jacquard Français(ル・ジャカール・フランセ)|フランス
Le Jacquard Françaisは、100年以上続くフランスのテーブルリネン、キッチンリネンの高級ブランド。クラシカルな柄からモダンな柄まで表現力豊かなジャガード織と美しい色彩が魅力です。その美しさと確かな品質から、世界の一流ホテルでも使われています。
Lene Bjerreは、テーブルウェアやリネン、家具、ランプなど、生活のあらゆるシーンを彩るインテリア、エクステリア製品をラインナップ。ヨーロッパらしい上質で優美な印象を与えます。製品作りに情熱を注ぐのはもちろん、その裏にあるエピソードを伝え、独創性と高品質な職人技をを知ってもらうことにも誇りを持っているそうです。
■Light & Living(ライト & リビング)|オランダ
照明、ホームアクセサリー、小型家具などの開発、製造、販売を行っているLight & Living。照明は、ヨーロッパらしいフォルムにニッケルやブロンズ仕上げなどを施したスタンドと、布製、籐製などのシェードを組み合わせた上品な印象のフロアスタンドが魅力です。
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▶2011年■"european design"の記事はこちら
▶2010年■"european design"vol. 2の記事はこちら
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