トーヨーキッチンスタイル 2012|SUNSET in VENEZIA で見つけた次の暮らしのデザイン。
photo/text: Shizue INOUE, Motohiro SUGITA
会期:2012年10月26日(金)
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会場:トーヨーキッチンスタイル東京
常に話題性のある新作を発表してインテリア業界をリードするトーヨーキッチンスタイルが、今年も魅せてくれました。今秋のデザインイベントのテーマは「SUNSET in VENEZIA」。ガラス工芸の聖地ベネツィアの職人がハンドメイドで製作した世界で唯一の鏡のキッチン「ino premium VENEZIA」を中心に、数々の魅力的な新商品が発表されました。
メディアを通して次の暮らしをデザインするトランローグは、トーヨーキッチンスタイル東京を中心に、今秋南青山に新規オープンした照明専門ショールームのルーチェ、イギリスのファニチャーブランドのエスタブリッシュド&サンズ、ベネツィアンモザイクブランドのシチス、4つのショールームを取材しました。
1317年、ガラス工芸の本場ヴェネツィアで誕生した鏡。その鏡を全面に纏ったino premium VENEZIA。エイジング技法により、アンティークで落ち着いた雰囲気です。カウンタートップは、トーヨーキッチンスタイルだからできる特殊なエンボス加工のステンレス。ヴェネツィアン鏡と好相性です。大量生産とは正反対のものづくりのあり方に、次の暮らしのデザインを垣間みることができそうです。価格は5,621,385円〜(税込)。
サウジアラビア前国王がイタリアのコモ湖畔の別荘で実際に使っていたムラーノクリスタッロのシャンデリア。キッチンとシャンデリアの組み合わせも、「キッチンに住む」をテーマとするトーヨーキッチンスタイルでは、どこまでも自然です。
Tom Dixon. による2つの照明。上写真は、数学理論にインスパイアされ、また酸化エッチング処理された0.4mm厚の真鍮製ペンダントEtch Shade。下はラスターシリーズのペンダントの1つLuster Light Square。世界に2つとない表情を見せるトップシークレットの釉薬で焼かれた炻器(せっき:磁器と陶器の中間的性質)は、オランダのマイスターによるハンドメイドとか。
2005年創立以来、革新を表現し続けるブリティッシュブランドのエスタブリッシュド&サンズよりリリースされたTORCH LIGHTの新色「White ver.」 。たいまつをイメージし、単独、10個束、20個束のバリエーションがあります。
アンティークの要素と先進的なデザインの融合、愛を感じさせる世界観がユニークなオランダのインテリアブランドmooiからリリースされたAltdeutsche Grandfather Clock。スタジオ・ヨブによりデザインされ、無垢のパイン材が使われています。
トーヨーキッチンスタイルとイタリア・トスカーナの家具職人の手仕事が生み出した、日本人が寛げるソファSICILIA。大人2人がゆったりと、そして1人で寝転ぶことのできるサイズ。価格は389,000円(税別)。画面手前は、チベットに伝わる手編みのカーペットThe Ground Carpet。空から見た大地をモチーフとしたデザインで、12枚限定。
Bohemian Crystal Stool。柔らかいフォルム、透明な中にヴィヴィッドなカラー、独特な世界観のスツール。カラーはブルー、ピンク、オレンジの3色。
80年代のパリで偶然隣り合わせになった2人のアーティストによってスタートしたというフランスのFREDERIQUE MORREL。写真はニードルポイントの色鮮やかなファブリックに覆われたリアルな動物シリーズの1つBonny。アバンギャルドな芸術作品として世界的に評価されています。
Konstantin Gricicによりデザインされ、エスタブリッシュド&サンズよりリリースされたCAPE。オフシーズンにソファを覆う布からヒントを得た、とのことですが、カジュアルにもラグジュアリーにも表情を変える優れものです。
1999年にロンドンで創立され、照明を中心に活躍するインテリアメーカーinnermost。写真はヴィンテージスタイルの回転椅子big boss swivel chair。ユーズド感のあるダークブラウンのレザーと、継ぎ接ぎされたアルミと留め金のシルバーが、懐かしい未来を感じさせます。
SICISからリリースされたNew Venetian MosaicシリーズのNeo Glass/ Mix Random A。ピュアな透明感をもつコットン、虹色に変化しながら柔らかな風合いのフラックスをミックス。109,000/平米(税別)。サイズや形状によってオーダーメイドで製作、とのこと。
DESKと名付けられたagapeの洗面カウンターを中心にPhilippe StarkのデザインによるチェアMastersなど、個性的な家具やアクセサリーをミックス。サニタリーも大事なインテリア、という思想をかたちにしています。
イタリア・フィレンツェのサニタリーブランドantoniolupiの水栓BOKKAPA。デザインは名人Carlo Colombo。洗面ボウルに固定された水栓とは異なり、空間を、そして暮らしさえも自由に解放してくれそうです。
産学協同企画から生まれた「未来のキッチン」。「私たちを驚かせてほしい。見たことがないようなものを見たい」というトーヨーキッチンスタイルの課題に対して、東京工芸大学の学生が取り組み、選ばれた作品。設備や道具、調理台まで、すべてカウンターの中に収まる痛快な仕上がり。トーヨーキッチンスタイルのハンドメイド技術があれば、奇抜なアイデアも洗練された仕上がりになるようです。
▶2011年■& Living Party|トーヨーキッチンスタイル2011の記事はこちら
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