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2012.10.21

お米を届けた宮城県の和田さんから、お便りをいただきました。

米づくりワークショップ参加者の皆さんと一緒に作ったお米を、同じく参加者のKiyomiさんを通して、宮城県にお住まいのご両親へ届けたところ、ご両親から次のようなお手紙をいただきました。なお、写真は以前ベトナムを旅行中に撮影されとのことです。

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 長く厳しかった夏を過ごしたあとの今年の秋は、ことさら心地よく感じられます。震災から早くも一年七ヶ月が過ぎ、私たちの住むあたりは、落ち着きを取り戻しております。いつの間にか壊された建物のあとに新しいものが建ったり、ごちゃごちゃしていたところが整理されたりして目に心地よくさえあります。でも海岸沿いは、痛んだまま瓦礫こそ取り払われましたが、水たまりが出来たり、雑草が丈高く生い茂って悲しい状態です。数日前、塩釜の湾にある大きい三つの島を訪ねましたが、あの有名な松島を津波から守る役目をした島自体は、壊滅状態になっていて、これからどうやって復興して行くのだろうと心が痛みます。

 去年の今頃は、私共の住むマンションは、盛んに修繕作業が行われていました。私たちのところは、L字型マンションの角にあたるところでしたので、エクステンションがあって、玄関と一つの部屋の壁が崩壊しました。玄関の出入りは何とかできましたが部屋は長い間、開かずのまま埃だらけでした。

 昨年に続いて又今年も貴重なお米を送って下さり、とてもうれしく感謝です。去年は大勢の方達に分けて差し上げ喜ばれました。昔ながらの手作業と聞いて子供の頃の風景が浮かびました。郊外は大抵一面の田んぼで、折々の人々の働く姿に接して来ましたから、ご苦労が偲ばれます。

 今年は、石巻で被災して仮設住宅に暮らしている友人に、まず届けようと考えております。お陰で友人とのコミュニケーションも出来て楽しい時が持てそうです。

 米づくりに参加されたお一人、お一人によろしくお伝えください。又、お体を大切にお過ごしくださいますように。お礼旁々、かしこ

 2012年10月13日 和田晃 健子

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達筆な、心のこもったお手紙で、また、今の宮城の様子がよくわかり、とてもありがたく思っています。仮設住宅にお住まいのご友人に、どうぞよろしくお伝えください。

このように、みんなでつくったお米が食糧という役割を超え、気持ちを伝える手段となったことは、コミュニケーションデザインを仕事とするトランローグにとって、本当にありがたいことです。

Kazuko[トランローグ・ディレクター/ワークショップ管理人]

※これは、トランローグが主催する米作りワークショップの参加者を通して、東日本大震災で被災された方々に、収穫した米を届けるプログラムとして行われたものです。

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▲屋内ハザガケ(オダガケ)。今秋の長雨で束ねた米の茎葉が湿っていたこと。また、収穫した米の量に対して、籾摺り・精米するスピードが追いつかないことから、母屋の梁を使ってハザガケしています。このように自給自足の生活には、トランローグのワークショップのように、30畳ほどの土間や、その上に太い梁のある吹き抜けが必須と考えます。

関連記事:ワークショップ Workshop 01 米作り/家庭菜園

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