2012収穫祭&稲刈り体験リポート『米作りを楽しむ人びと』
photos & text: ご参加いただいた皆さま + tranlogue associates
去る9月16(日)、トランローグは房総のワークショップで「有機無農薬による米作りを楽しみたい方」「将来自給自足に挑戦してみたい方」を対象に、「稲刈り体験」「収穫した新米の試食」「里山の保全・再生」「田舎と都会の交流」を目的として、WWOOF(労働と食事の交換)方式で稲刈り体験と収穫祭を行いました。また、今年も昨年に引き続き、参加者を通じて東日本大震災で被災された方々に、収穫した米をお届けする予定です。
このページでは、約40名の老若男女が参加したワークショップの様子をリポートします。
また、参加者がワークショップで撮影した写真とコメントをいただき次第、この記事に追加していきます。お楽しみに!
関連記事:ワークショップ Workshop 01 米作り/家庭菜園
▲ いつも参加者の送迎や、ホットコーヒーを差し入れてくれる佐藤さん。
▲Yukikoさんの親友の志村さん
当日精米していただいた新米は、とても美味しかったです。
(足踏み脱穀機に詰まった稲藁を自ら進んで取り除いていただくなど、笑顔が素敵なプロフェッショナル・ボランティアとお見受けしました。)
▲ 鶴田さん[東京都在住]
今回も、私の価値観に本当に大きく深い物と感じました。 また、そこでの皆様との出会いは生涯公私ともども関わっていきたいと思っております。今後共、何卒よろしくお願いいたします。
▲ 落合さん[東京都在住](写真右)
久しぶりに夕日をみたとき、自分の日常の中に夕方という時間が欠落していたことに、気づきました。夕方だけじゃなくてきっともっと色々な物も失っているんだろうな、と思います。それに気づけただけでも、収穫のある一日でした。
若尾さん[東京都在住](写真左)
先日はとても楽しく、また貴重な経験をさせていただきました。あんなにも太陽と風を浴びて汗を流す機会はこのごろ滅多になく、翌日の体の疲れさえ心地よい程でした。次回は是非、田植えWSに参加したいと思っています。
▲ Kiyomiさん[東京都世田谷区在住/インテリアコーディネーター]写真左(撮影:小沢さん、写真右)
去年の田植えに初参加し、今回の稲刈りで2クール体験となりました。昨年度は、震災後ということで実家の宮城の両親宅へこの贅沢なお米を送って頂き、そこから姉家族、叔父叔母、いとこ達へと温かいお気持ちが伝わって行きました。きっと今もこのブログを楽しみに観ているはずです(笑)。あっという間に小さかった苗が黄金色の稲に育ち、その間に何もできなかったので申し訳ない気持ちながら… 今年は特に雑草刈りに精を出しました! 去年とは変わり、あいにくの雨模様で長靴を履いての作業。それも又新たな体験となりました。そしていつもながら、素晴らしいお料理の数々!ぴかぴかの新米のお結び達。有難い気持ちでいっぱいです。今年は、なんと捕えられたイノシシのお肉が~!茹でた骨付きのお肉にお塩だけでシンプルに頂きましたが、まったく臭みがなく味わい深い…いただいて帰ったスープも、とっても美味しい、麺のスープとなりました。友人達も楽しんでくれたようで、また新しい友人達を誘って参加したいと思います!
▲ 河村邦泰さん[東京都練馬区在住](写真左)撮影:江口さん
稲刈り&収穫祭では楽しい体験が出来大変感謝しております。当日は台風16号の影響か?めまぐるしいお天気でしたが実行して良かったですね、翌週に延期していたら結果論ですが、一日中うっとうしい雨にたたられていた所です。何事も信念を持って決断する事が大事です。今回の稲刈りも皆さんが待ち望んでいる収穫祭の楽しいランチタイムを延長して貰い、兎に角稲を刈り取って達成感を会得したいという全員の気持ちが結集して頑張って刈り終えた事に感動しております。ランチもいろいろメニューが豊富でいつも美味しくまたどぶろくも美味しかった!戎井さんのイノシシ料理、特にあらの煮物は生まれて初めての体験でした。軟らかく野趣あふれる味でした。イノシシのあらなんてデパートやスーパーではまずお目にかかれません。貴重品をご馳走さまでした。来年は田植えから参加したいと思っております。いろいろ本当にありがとうございました。
▲ いつも参加者の送迎を引き受けてくれている内川さん。創達くんは、参加者に精米した新米を配る係をかって出てくれました。揺るぎない責任感で完遂。どうもありがとう!
▲ 足踏み脱穀機で、乾燥を終えた稲を脱穀。ロンさんの故郷ベトナムでも、子どもの頃まで、これと同じ方法で脱穀をしていたそうです。
▲ 足踏み脱穀に挑戦。籾がほとんど見当たらないくらい、完璧に近い脱穀率です! 撮影:Kiyomiさん
▲ 唐箕(とうみ)で、脱穀した米に付いている籾殻や藁くずを風でとばします。
▲ 浜さん、お母さま、奥さま、優奈ちゃん[千葉県在住]
稲刈り&収穫祭に参加させていただき、ありがとうございました。母も以前から興味はあったのですが稲刈りをしたのは初めてだったので良い経験ができたと喜んでいました。妻と娘もとてもいい経験ができたと思います。普段スーパーで買ってくるだけのお米も自分達で作るとどれだけの手間が掛かるのかよく分かりました。そして帰りに頂いたお米早速食べてみましたが、ツヤツヤしていておいしかったです。来年は是非田植えから参加したいと思います。楽しい時間を過ごさせていただき、ありがとうございました。
▲ 橋本ペアさんとタツタお母さん[日野市在住と葛飾区在住/建築士とイラストレーター(ペンネーム・タツタ)と物作り人]
家族3人、田植えに続き2回目の参加でした。汗だくになりながら無心で稲刈りを楽しみました。心地良くつかれた体に、美味しいごはんと杉田さんお手製のサングリアが染み渡りました!
▲ いつも食事の準備を手伝ってくれている佐藤さんと内川さん。
▲ 大工さん&猟師さんでいらっしゃる戎井さん(写真手前)がイノシシ肉を持参してきてくれました。
▲ 骨のきわに付いている肉が格別なスープ。ご持参のストーブで3時間ほど煮込みます。イノシシ肉を美味しくいただくためには、捕獲後の処理が大切とのこと。スープも焼き肉も臭みがなく、柔らかくてとても美味でした。当日残ったお肉をいただき「猪肉の赤ワイン煮込み」と「塩コショウだけの味付けでロースト猪肉」を作ったところ、牛肉のようなまったりとした臭みもなく、文句無しの絶品! 家庭でジビエ体験に感謝です!
【イノシシを通して考えてみましょう!】
今、森ではイノシシが大量に繁殖し、動植物のバランスが崩れ、田畑にも被害が及んでいます。他方、日本ではカロリーベースの食料自給率が40%と言われていますが、米と野菜についてはほぼ100%自給できています。自給率を下げているのは主に食用油と食肉(家畜用飼料を含む)です。また、日本人の食べ残したもので1年分の食料をまかなえる国もあると言われています。そこで、増えすぎた野生動物を捕獲し、衛生的でおいしいジビエ料理の食材として提供してくれる戎井さんの活動はたいへん貴重です。米と野菜を中心とした食事に、ジビエを取り入れることでカロリーを補い、季節や自然、伝統文化を肌で感じながら、命に感謝する暮らしができるからです。
「日本ジビエ振興協議会」設立時における「ジビエ料理試食会」取材記事はこちらから
▲ ワークショップの菜園から収穫したトマト、ナス、ズッキーニ、ミニカボチャ、ゴーヤー、オクラ、シシトウ、バジル・・・。
▲ 佐藤さんが焼いてくれたスモークチキン。スモークの香りがなんともたまりません。卵とチーズのスモークは、写真を取る間もなく完食に。後日佐藤さんからいただいた「猪肉の薫製」も、味の奥深さにすっかり虜になりました。
▲ タツタお母さんの手づくりパン。見た目はシンプルだけど、しっかりとした食感と、噛むほどに味わい深い味覚がくせになりそうです。
▲ ワークショップでとれた餅米でつくったお餅ピザ。焼き目はカリッと中はモチモチ。大人も子どもも大好きな味と食感です。
▲ 戎井さん[南房総市在住](写真右)
稲刈りイベントに参加させていただきありがとうございました。イノシシなど野生鳥獣による農作物への被害と対策(主に捕獲)を多くの方の知っていただくよい機会となりました。私も南房総で米作りをしておりますが、足踏み脱穀機など初体験で非常に参考になりました。杉田さんの田でもイノシシの侵入した跡が確認できました。今後イノシシ被害でお困りの際は遠慮なくご相談ください。物々交換会が楽しかったです。
▲ 鈴木さと子さん[東京都在住](写真左)
皆さんに教えていただきながら楽しく作業することができました。刈るにも縛るにも生い茂る草との戦い……(これが大変でした!)無農薬の米や野菜って価格が高いと感じることが多いのですが、農薬に頼らず虫や雑草を除いて育てるってすごく大変で、手間がかかっているんだと思うとそれも納得。作業後にいただいたお料理も美味しくて大満足でした。たまに降るどしゃ降りスコールもまた一興で楽しい一日でした。ありがとうございました!
▲ 捕獲のための罠の展示もしていただき、罠の仕組みを興味深く伺いました。
戎井さんの取り組みについては■『シシ狩りマスター』参加リポート 〜ガンコ山ツリーハウスヴィレッジ主催 括りワナをつくってシシを獲る! 日本初の猟師養成塾〜
▲ 渡辺さん[東京都在住](写真左)
お役に立てたかどうかわかりませんが、とても気持ちのよい汗をかかせていただきました。夏の終わりの太陽の照りつけと赤とんぼが飛ぶ初秋の空気を同時に味わえたのも、オツなものでした。大人もですが、子どもたちに、お米ができるまで(刈り取り、乾燥、脱穀、精米など)を実体験させてあげられるこの場は、とても貴重だし、すばらしい活動ですね。そして… 雨が降ったり止んだりのなか、晴れ間に稲刈りが完了し、直後に土砂降りに。そのタイミングのよさも感動的でしたね。さっそく新米、いただきました! おいしかった~~~~ ヽ(*´v`*)ノ
▲ 江口さん[東京都在住](写真左)、三井さん[東京都在住](写真右)
春の田植えの際もそうでしたが、稲刈りでもまた沢山学ぶ事ができ、また他の参加者もみないい方々で、とてもよい時間を過ごすことができました。また近いうちにデザインやスローライフのお話ができればと思います。
▲ Yukikoさん[東京都台東区在住/経理・財務]](上写真左)/Isseyくん(下写真)
先日は、イベントに参加させていただき、ありがとうございました。親友の志村さんも息子も大変有意義な時間が過ごせました。ブログにUPされる際は、是非、3人で拝見させていただきます。また、よい機会がありましたら、よろしくお願い致します。ありがとうございました。
▲以成[ワークショップ管理人家族](写真右)
稲刈りは今回で4回目となります。僕自身も1回目の中学1年から、現在高校1年まで成長することが出来ました。このことを考えると、田植え・稲刈りも長い間やってるんだなと感じます。また4回目ともなると初対面の人の数よりも、顔見知りの人の数の方が増え「お久しぶりです」と言う回数が増えました。僕が今回1番良かったなと思ったのは、やっぱり猪の肉を食べられたことです。田植え・稲刈りは、普段の日常生活では体験出来ないようなことなので、これからも続く限り参加したいと思います。今回もとても楽しかったです
▲佐藤昌子さんと将さん[茂原市在住]作業をしながらのおしゃべりは、とても楽しかったです。いただいた猪の肉は、燻製にしました。ビーフジャーキーによく似た味になりました。
▲ なおこさん[神奈川在住]
数回目の参加となった稲刈り。雨の合間をぬっての稲刈り作業でしたが、皆で集中して、全部刈り込みできた時には、達成感で清々しい気持ちになりました。また雨が降ったりやんだりの一日で、大変な面もありましたが、どう、天候や自然と共存しながらやっていくのか考える良い機会にもなりました。 普段の肩書きも職業も関係なく稲刈りという一つの作業を皆でやりとげた充実感。また、日々の生活で自分でも気づかないうちに少しずつストレスが溜まっていたのですが、稲刈りに集中して体を動かすうちに、自然とすっきりした気持ちになっていました。また今回の物々交換のアイディアもとっても良かったです。次回は、是非、何か持参したいと思います。いつも楽しい時間と美味しいお料理をありがとうございます。(手にしているのは精米後の新米。皆さんに少しずつ配ることができました)
▲ 和気あいあいと進んだ物々交換会。自分では使わないけれど、誰かに使ってもらいたいひと品を持ってきていただきました。興味深いエピソードとともにさまざまな逸品が披露されました。
▲ 大工さんでいらっしゃる、戎井さん手づくりによる箸(上)と小物入れ(下)。三つの穴に指を入れてボーリングとしても使えます!? どちらもさすが美しい仕上がりです。箸の使い心地は抜群です!
▲ いのうえ[横浜市在住/トランローグ東京事務所代表](上)
今回はあいにくの天候のなか、皆さまにお越しいただき、どうもありがとうございました。私にとっては、小雨の中で稲刈りをするのもまた一興で、気持ちのよいものでした。田植えに続き、今回の稲刈りにも子どもを参加させましたが、お米がどうやってできるのか、食卓に並ぶご飯がどれだけ手をかけて作られているのか、少しでも肌で感じて貰えたのではないかと思います。また、ワークショップでとれるお米は甘みがあり、お米の味がしっかりと感じられるので、子どもに味わって貰えたのは、親としてとても嬉しいです。
▲ MAHIRO[横浜市在住/保育園児](下)
田植えの時みたいにドロドロではなかったけど、はじめはちょっと緊張した。稲刈りや稲を束ねるお手伝いができたのが嬉しかった。ご飯を大勢で食べるのが楽しかったな。
▲ Kazuko[トランローグ・ディレクター/ワークショップ管理人]
有機無農薬での米作りなので、雑草の勢いがすごく、また今年は、雨でぬかるんだため、稲を刈るのは一苦労。みなさん、大変お疲れさまでした。今年も無事にケガもなく終わる事ができ、ホッとしています。来年もぜひ、よろしくお願いします。
▲ 杉田[トランローグ代表/ワークショップ管理人]
ご参加いいただいた皆さま、また朝から雨の予報で残念ながらキャンセルされた皆さま、ありがとうございます!米づくり4年目にして初めて、収穫祭当日に稲刈りを完了することができました。また、ゲリラ豪雨の合間の約3時間、皆さまにはケガなく作業していただけ、何よりホッとしています。反省点として、無理にお願いして猛スピードで稲刈りをしていただいたせいか、終了地点に追い込んでしまったヘビが参加者の足元に現れたことです。裸足で稲刈りをされた方もいらっしゃったので、今後は猛スピードも裸足も改めたいと思います。また、気象情報に頼って収穫後は晴天が続くと信じ、皆さまには稲を束ねてハザガケするよりも刈ることに専念していただきました。ところが、刈り取って1日地面に積み上げたまま放置し、また、収穫後ほぼ毎日雨が降り続いた結果、稲の一部にカビが生えたり、発芽してしまいました。参加いただいた皆さまに申し訳なく、また天気には勝てず泣きたい気持ちを抑えて、ひねり出した解決策が下記の方法です。100点ではありませんが、次につながるアイデアと思います。常に最悪の事態を想定しながら、欲張らず慢心せず、かつ怖じけづかずに挑戦していきたいと思います。なお、米づくり5年目を迎える来シーズンは、手に負えなくなってきた雑草対策として、不耕起、冬期灌水、レンゲによる窒素固定とグランドカバーを組み合わせた方法を試したいと思います。皆さまに進化する手仕事の米づくり、より洗練されたイベントを体験いただけるようがんばります!
ところで、今年も参加者を通して被災地の方に新米を届けますが、雑草と長雨の影響で収量が少なく、お届けできる量も限られます。ご了承いただければ幸いです。来年は収量アップを目指します!
▲ 発芽とカビを防ぐ応急措置。地元産の竹を藁で固定した竿に稲を立てかけ、水切れと風通しをよくします。藁だけでも竹を固定できますが、これ以上被害が拡大しないよう、念のためコンクリートブロックで竹を支えました。この後すべての稲を束ねてハザガケにしました。
▲ 台風に負けないかもしれないハザガケ。脚の数を通常の2倍に。残念ながら(幸いなことに)台風17、18号の通過前に、干した稲を小屋の下屋と母屋の土間に取り込んだため、実験できませんでした。以上のように、自然の猛威との力(知恵)比べを楽しむことができるのも、参加者の皆さまのおかげです。
| 固定リンク
「ワークショップ Workshop 01 米づくり/家庭菜園」カテゴリの記事
- 稲刈り体験&キャンプ〜こども宅食向け稲刈りサポーター募集〜(2020.08.03)
- 2020年 田んぼをつくろう!災害に強い社会をデザインしよう!(2020.04.21)
- 2019年・第11回“稲刈り&収穫祭”+手ぶらキャンプを開催しました!(2019.12.24)
- 純米大吟醸酒“睦水”が郵便局のギフトカタログ・トップページに!(2019.10.17)
- 自然と生きる『パーマカルチャー菜園入門 第8版』改訂増刷のお知らせ(2019.10.02)
コメント