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2012.06.01

「日本ジビエ振興協議会」設立。ジビエ料理試食会を取材しました。

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photo, movie & text: Motohiro SUGITA

2012年5月31日(木)、天王洲のJTBビル(東京都品川区)において、日本ジビエ振興協議会設立についての記者会見と、一般説明会ならびにジビエ振興セミナーが開催されました。
ジビエはフランスで、野生動物の食肉を指し、秋冬の高級食材として人気。東京のレストランでは、蝦夷シカの薫製や丹波篠山のイノシシの赤ワイン煮込み・・・と、すでに定着していますが、これをさらに全国隅々まで普及させよう、というのが本会のようです。
その背景には、増え続ける野生動物による農作物荒らしなど、農林業から観光業まで被害の深刻化があります。現在イノシシとシカの捕獲頭数は、いずれも約30万頭。そのほとんどが悲しくも廃棄されています。そこで、近年各地に獣肉の処理施設が開設され、ジビエを地域資源として活用しようという機運が高まっていました。処理施設は全国に、約100カ所あるそうです。
このような状況で本会は、国産ジビエの普及・拡大を図ることにより、地域の活性化と中山間地域の農林業などの産業を守ることを目的に設立されました。
メディアを通して次の暮らしをデザインするトランローグは、ジビエが、海外から安い食材を買い続ける暮らしを見つめ直す、1つのきっかけとなることを願い、取材しました。
なお会場には、くくり罠でイノシシを捕獲する名人の戎井(えびすい)さん(千葉県南房総市)もいらしてました。戎井さんとガンコ山のシシ狩りの様子については、下記をご覧ください。

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▲会の代表でオーベルジュ・エスポワースのオーナーシェフの藤木徳彦さん(右)と、事務局長で株式会社ゆい工房代表の小谷浩治さん(左)により、記者会見が行われました。藤木代表のモットーは、「獲った命は無駄なくいただき、人の命の糧としよう」。

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▲記者会見から会場を移し、一般向けの説明会とジビエ振興セミナーが開催されました。

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▲岩本司・農林水産副大臣によるお祝いの言葉と、ジビエ振興に係わるサポートについてスピーチが行われました。「海外から買い漁っては廃棄している日本の食料で、海外の5つの国の食料をまかなうことができる」とのこと。ジビエ文化の普及を通して、身近な動植物の尊い命をいただくことに対する感謝の心が養われるとすれば、本当の成功と言えそうです。

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▲本会の発起人の一社、株式会社JTBの久保田穣・常務取締役より「地域活性化に向けたジビエの可能性」について基調講演が行われました。ジビエに係わる認知度やイメージの調査分析、過去のイベントの成功事例などが紹介されました。調査分析資料についてはホームページに掲示されるそうです。長野県ではメディアの努力でお年寄りでも知っているジビエですが、「どうもカタカナはわかりにくくて」という人向きには、「自美恵(自然の美しき恵み)」や「滋味会(滋味豊かな山の幸との出あい)」などの当て字で、日本語化していくのもありでしょうか?

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▲一般向け説明会では参加者に、赤白のワイン付きでジビエがふるまわれました。写真右上から時計回りに、鹿肉ハンバーガー、鹿肉の特製カレー、鹿肉のサラミ・リンゴの香り、鹿肉のテリーヌ、鹿もも肉のロティ・タタキ風、ツキノワグマのシューファシル。ローカロリーでヘルシーなジビエの特徴を生かし、カレーを除けばいずれも素材の美味しさのわかる薄味。こってりとしたソースでいただきたい人は、レストランで作り立てをどうぞ!
藤木代表のジビエ料理を食べて初めて、ジビエが美味しい、と納得したある人は、「今までジビエは美味しくないと思っていたが、今日初めてジビエが美味しいとわかった。そして初めてお酒が飲みたいと感じた。さらに、一晩泊まって行きたいと思った」と語ったそうです。それくらいジビエはワインなどのお酒と合い、また、ゆったりとした気持ちにさせてくれる魅力があるのです。つまりは、ビジネスチャンスに溢れている、とのこと。藤木代表によると、加熱次第で美味しくもまずくも。美味しくないのは、材料の見分け方と調理法が不適切だから。とか。
なお、懸念される放射性物質については、各自治体ごとのルールに従う、というのが本会のスタンスでした。

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▲会場から見た天王洲の風景。今「お堀のたぬき」が話題になっていますが、基本的に東京はジビエの産地ではなく、消費地。地産地消を目的とする日本ジビエ振興協議会にとって東京で説明会を開催した意義は、本会を全国に展開すること。そして、東京に暮らす人々が全国各地のジビエ料理を堪能するツーリストとなることを期待しているようです。

トランローグ・ワークショップでのジビエ料理はこちらから▶[その1][その2]

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