IFFT interiorlifestyle living 2009 で見つけた次の暮らしのデザイン
会期:2009年12月2日(水)〜4日(金)の3日間
会場:東京ビッグサイト
主催:社団法人 国際家具産業振興会 メサゴ・メッセフランクフルト 株式会社
入場者数:20,226名(2008年度実績:26,912名)
※2008年度は4日間開催、一般来場者を含む。
photo/text: Motohiro SUGITA
「ライフスタイルをトータルに提案するインテリア総合見本市」をテーマとする本展示会は、家具見本市「IFFT (東京国際家具見本市)」と、毎年6月開催の
「インテリア ライフスタイル」の秋版にあたる「インテリア ライフスタイル リビング」の
2つの見本市が融合。
国内外から集結したデザインを愛する出展社とバイヤーの熱気、予想以上に質の高いプレゼンテーションで、不景気を感じさせない商談の場を創り出していました。
「時代を超えて使い続ける、にっぽんの家具」をテーマに、日本を代表する家具産地の最新製品を紹介する「にっぽんらいふ2009」の特別企画。2010年のファニチャートレンドを示唆する、最新インテリアトレンドのコーディネーションを紹介。素材の組み合わせとアイチャッチする個性的な家具、プリントによって、レトロ、ナチュラル、モダンなどのテイスト感のある今日的イメージをつくることがポイントのようだ。
■tobi LIVING DESIGN TOKYO / 都美
www.tobi-tokyo.jp
家具のない床座の室礼から生まれた日本人の生活様式に根ざした美学を原点に、椅子座の室礼を目指すプロジェクト。世界中から注目される先進の都、東京が海外からの客人を持て成すための「新東京生活様式」を創造。高田公平氏によるプロデュース。岩倉榮利氏によるデザイン。東京都家具工業組合と東京商工会議所によるプロモーション。都内8社のマニュファクチャーが参加し、平成21年度JAPANブランド支援事業に認定。他を圧倒する規模と、質感があり完成度の高いデザインで一際存在感を示していた。
■日本フィスバ
www.fisba.co.jp
「クリスチャン・フィッシュバッハ創立190周年を記念して出展。『新しい時代の幕開けを象徴するドラマティックでセンセーショナルな要素がたくさん詰め込まれた、ブランドコンセプト“BED BATH HOME”をトータルエディットしたデコレーションを展開』」(日本フィスバ・ホームページより)。
グローバル企業らしく国内企業には無いこなれたプレゼンテーションで、来場者も安心して見ることができる空間だ。
「人がなにか行動した時に起こる事(action)、それが楽しく(fun)、機能的(function)であるものをつくりたい。そんな想いで片岡哲氏が立ち上げた“funaction”。第一弾としてデザインされたクッションには、フィスバの100%リサイクル生地「ビニューキューブ」や、世界中で人気を誇る「リリエボ」を使用」(日本フィスバ・ホームページより)
エコをテーマに100%ペットボトルリサイクルファブリックを使用した「ビニューコレクション」のためのインスタレーション。カーテンを開けるとペットボトルの窓が……。分りやすく好感の持てる商品とプレゼンテーション。
■株式会社高岡屋×天童木工
www.takaokaya-kyoto.jp/
京都で座布団づくり90年の高岡屋と天童木工のコラボレーションで生まれたおじゃみスツール。おじゃみは、関西でお手玉のこと。生地は西陣織シルクの他、多彩な素材で展開。スツールはテーブルにもなるため、おじゃみとの組み合わせで、様々なフロアライフを楽しめそうだ。伝統を現代に活かすお手本のようなブランド展開だ。
北海道をベースとする匠工芸によるアッシュ材やメープルを使った、上品で温かみのある家具。ディレクターズチェアを思わせるアームチェアも、ロッキングチェアも、そして玄関で靴を履くためのスツールも、まるで友だちのような親しみやすさで、放っておけない存在感を発散している。
■トットリプロダクツ協議会 / トリノス
www.torinopro.com
トットリプロダクツ協議会は平成21年1月に設立。「トリノス」シリーズは、首都圏で暮らす30代、40代の女性の感性に向け、ブナ材を活用。家具は、気負いの無い質感の良さばかりでなく、立体漉き和紙の照明を組み込んでいるところが面白い。とても居心地の良い空間をつくれそうだ。グラデーションカラーの引き出しにも楮カラー和紙を使用。
フランスでは、粋で洗練された大人の女性のことを「Coquetteな女性」ということからネーミングされ、Coquetteのこだわりは「1. Made in Japan」「2. クスッと笑えるユニークさ」「3. コーディネートの最後のアイテムになるバッグ」とのこと。壁掛けの鉢カバーは、とても知的で可愛らしい雰囲気。シンプルな壁にさりげなく飾ると効果的なようだ。
■+d / アッシュコンセプト
www.h-concept.jp
アッシュコンセプトによる+d(プラスディー)は、「……仲間がつどい、遊び、発見し、挑戦しながら生まれます……」というメッセージの通り、5組6人のデザイナーによるデザイン雑貨のコレクション。展示会場も胸の高さまで吊り下げられた白い空間を下から覗き込む、という好奇心を掻き立てる展示。
■豊倉銘木有限会社
www.tk2.nmt.ne.jp
銘木専門店。上代価格が1枚70万円など、以外にリーズナブルなものも。好きな人には堪えられない様子で、マニアックな眼差しと手つきで銘木に見入る来場者で賑わっていた。ナチラル、クラフト感覚な素材をモダン空間にアクセントとして使うコーディネーション手法で、今風のインテリア空間がつくれそうだ。
■SOON@NipponLife
上写真:シートベルトを再利用した「ベルトチェア」と、ワインボトル用「ボトルバッグ」。安藤健浩デザイン室による。
「時代を超えて使い続ける、にっぽんの家具」をテーマに、日本を代表する家具産地の最新製品を紹介する「にっぽんらいふ2009」の特別企画。「すぐにでも商品化が可能な実用的なデザインを持つ、やる気のあるデザイナーと日本家具メーカーのビジネスマッチングを実現する特別企画」(IFFT interiorlifestyle living オフィシャルフェアガイドより)。
ユニークな作品の数々。作家の個性と作品への思いの伝わる、とても好感度の高いプレゼンテーションだ。
■廣田硝子株式会社
www.hirota-glass.co.jp/
明治32年創業、110年の歴史を持つ廣田硝子(墨田区錦糸)。太平洋戦争当時、空襲に合っても守り続けた硝子製造用の型を用いて、現代に復刻している。量産硝子であっても長い時間を経たモノは、味わい深くなるようだ。写真は60分計砂時計(写真手前/黒砂)と30分計(写真奥/白砂)。
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