IPEC 2009で見つけた次の暮らしのデザイン
photo/text: Motohiro SUGITA
2009年10月11日(水)〜13日(金)まで東京ビッグサイトにて、日本インテリアプランナー協会(JIPA)が主催する「インテリアのプロと企業をつなぐ国際展示会とセミナー IPEC 2009」が開催されました。
トランローグは、次の暮らしを彩る新製品やプロトタイプによるプレゼンテーションを求めて取材しました。
■古材銀行/株式会社渋谷
http://www.shibutani-group.co.jp
数千年の歳月を経たタイのチーク材をはじめ、世界中から収集された古材のス貯木量は日本最大、とのこと。モダン・インテリアのアクセントとして、空間とそこに流れる時間をクオリティ高く変質させてくれる。
■株式会社がきや興産
http://www.gakiya.co.jp
首里城にも使われている琉球石灰岩や珊瑚砂利など。エクステリアからインテリアまで、本物の沖縄空間づくりに欠かせないアイテムの一つ。
■Quebec Wood Export Bureau(ケベック州政府日本事務所)
http://designq.dtiblog.com
http://www.canadahardwoods.com
自らデザインした"happybirchday"に座る黒川哲志氏。ケベック州産イエローバーチ材による「人の座れる棚」。イエローバーチ材の特性と魅力を引き出すスタイルや濃淡のある塗装が興味深い。
佐藤勉氏デザイン(http://www.bensato.com/)、黒川哲志氏他協力によるカナディアン・メープルによる茶室"chame"は、千利休による国宝・待庵の壁を模した三面を立ち上げたラディカルなインスタレーション。2004年に製作された本作品は、展示会の顔として注目を集めてきたが、本展示会で見ることができるのは今年で最後、とのこと。
■浦一也(株式会社日建スペースデザイン)、浦晶子(STUDIO AS)、他
http://www.nspacedesign.co.jp/
ヘンプ(大麻)100%の蚊帳で柔らかく仕切られた2畳の「茶の卓」。「畳に正座してお茶」が少なくなった今日のライフスタイル/住空間で、畳に正座した感覚でお茶をいただくことのできる机や椅子による構成。時と場所を選ばず気軽にお茶を楽しむことのできる「茶の卓」は、茶の原点を考えさせてくれる。
■DANTO + mec design international
http://www.danto.co.jp
http://www.mecdesign.co.jp
タイルづくり120年のダントーと、三菱地所グループのインテリア設計・施工会社mec design internationalによるコラボレーション開始を表明するプレゼンテーション。「ダントー・ベリー」とネーミングされた無数のジャム瓶の中に既存ダントー・タイルを砕いて封入。両社のプロジェクトへの意気込みがオシャレに、スマートに伝わってくる。
■SUMINOE(@JAPANTEX Interior Trend Show)
HOME+Order rug
http://suminoe.jp/interior
本展示会でもお馴染みの「HOME+Order rug」は、1畳前後のラグの、デザイン/カタチ、テクスチャー、カラー、サイズを選んでオーダー・メイドできるキュートなアイテム。価格も3万円程度とリーズナブル。さらなるバリエーション展開に期待!
■赤穂緞通(アコウダンツウ/@JAPANTEX Interior Trend Show)
http://www.ako-kankou.jp(赤穂市観光情報センター/赤穂観光協会)
「祇園祭において旧家の玄関先に展示されていた家宝の緞通」と書けば思い当たる方もいらっしゃるか? 厳選された綿糸だけを使いながら「摘み」と呼ばれる独自の技法で仕上げられ、絹のような手触りのある赤穂緞通は、鍋島緞通(佐賀)、堺緞通(大阪)と並ぶ日本三大緞通の一つ。
1畳大のモジュールで統一され、畳のように敷き詰めて使用する赤穂緞通のシステマチックなスタイルは今日のライフスタイルにもフィットしそうだ。
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