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2009.11.27

100% Design Tokyo 2009 / DESIGNTIDE TOKYO 2009: Vol. 3

カテゴリー:02■100%Design/DESIGNTIDE TOKYO

photo/text: Uta ISOBE + tranlogue associates

2009年10月30日(金)~11月3日(火)まで東京で開催された100% Design Tokyo 2009とDESIGNTIDE TOKYO 2009。
今回は六本木ミッドタウンで開催されたDESIGNTIDE TOKYO 2009のリポートです。

■kollektiv tokio
http://www.codetiwiki.com/
http://www.kollektivtokio.com
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ハンドメイドで色とりどりの小さなキャラクター、TiWiKi300匹を東京の渋谷周辺の様々な場所に配置。背中のQRコードからはウェブサイトにアクセスでき、各TiWiKiの名前等が確認できたり、移動した先々で撮影した、彼らの写真をアップロードでき、それがマッピングされていく。

■Pillip Don
http://www.phillipdon.com
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韓国から参加のデザイナー。
ピアノの鍵盤のような、ブロック部分を必要に応じて起こすと、ブックエンドやメモホルダーとして使用できるデスク。起したブロックをゴム等でしばれば、ペンスタンドにもなる。


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ブロック部分倒すとスツールに、起こして使用すれば、背もたれのある椅子になる。限られたスペースでの使用が可能で、背もたれは、背中への当たりが良いように、湾曲している。

■山本侑樹 
http://www.yy-design.net
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DESIGNTIDE TOKYO 2009公式ブックレットより

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音楽のリズムに合わせて水滴が跳ね、その動きがプロジェクターのように天井に投影される、幻想的な空間を創造するスピーカー、「Spica(スピカ)」。自然と引き込まれ、いつまでもそこに留まり、見続けてしまいそうだ。

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2009.11.25

EUのインテリア関連企業が集結する 展示・商談会「european design」2009: Vol. 2

03■カテゴリー:次の暮らしのデザイン

photo + text: Uta ISOBE

■étoile home(エトワール ホーム)
英国
www.etoile-home.com
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ビビッドな色合いと様々な模様が目を引くテキスタイル。フラワーモチーフ、ストライプの他、ギリシャのタイル等からインスピレーションを得ているものもある。これらの布を使った、クッションやバッグ、テーブルリネンなどの他にバンティング(旗)もあり、日常の生活を楽しくさせてくれそうだ。また、布のみの販売もしている。素材は、コットンリネン。

■Design Apparat(デザイン アパラット)
ブルガリア
http://www.designapparat.eu/

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マルチに使えるウォールパネル(Secret)。金具パーツは、取り外しが可能で、LEDが入っているもの、フック、傘用のホルダー等、自分の好みに合わせてカスタマイズができる。LEDの配置を工夫して、模様をつくれば、個性的なスタイルを実現できそう。素材は、レザー、人工素材等があり、カラーも数種類から選べる。
その他、ブルガリアの伝統的な出窓からインスピレーションを得た、壁掛けの棚(コンテナ)や足の形がユニークなテーブル等がある。

■pakhuis oost(パケース オースト)
オランダ
www.pakhuisoost.com

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顔がモチーフのユニークなお皿。素材はメラミンで、多少の事では壊れないため、安心して使用できる。また、子供だけでなく、大人の女性にも人気があるそう。このお皿で食事をすれば、苦手な野菜もおいしく楽しく食べられそうだ。
他には、動物のぬいぐるみや壁掛けのフック、ヘアアクセサリー等、カラフルでポップなアイテムが豊富。


■Paul Beckett Clockmaker(ポール ベケット クロックメーカー)
英国
www.paul-beckett.com

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Press Releaseより

未来的な時計。球の左半分が「時(24時間制)」を、右半分が「分」を示す。時間が進むと、球が少しずつ回転していく仕組み。電源を入れると、内蔵の受信機が電波を受信し、左右の半球が順番にクルクルと回り、自動で時間を合わせてくれるので、世界中どこで使用しても、すぐに正確な時間が確認できる。本体は、ハンドメイドで、左半分は10色、右半分は、白かクリーム色の2色から、LEDの色も選ぶ事ができる。販売時に本体を入れる、頑丈そうな箱もハンドメイド。

■Showroom finland (ショールーム フィンランド)
フィンランド
www.showroomfinland.fi

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ナチュラルな木の風合いが印象的な、このブランドの製品は、すべてフィンランド国内で製造されており、そのほとんどが白樺を材料としている。雪の結晶のモビールは、キットの状態から組み立てられるので、自分の好みの長さに調整可能。その他には、鳥やムーミンなどのモビールも。
写真下のプレートは、コーティング加工がしてあるので、水洗いができ、中には、食洗機で洗える優れモノも。これは、立食パーティー用のプレートで、穴の部分にワイングラスを差し込めるようになっている。

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2009.11.24

EUのインテリア関連企業が集結する 展示・商談会「european design」2009

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会期:2009年11月4日(水)、5日(木)
会場:ハイアット リージェンシー 東京
主催:欧州委員会(www.eu-gateway.jp)

03■カテゴリー:次の暮らしのデザイン

photo + text: Shizue INOUE

駐日欧州委員会が主催する”EU Gateway Programme”。優れた製品・技術やデザイン力を持つEU諸国の企業が、日本においてビジネスパートナーを見つけるためのプログラムです。
このプログラムの一環として、EU諸国のインテリア関連企業が集まる展示・商談会「european design」(www.europeandesign.jp)が開催されました。
今回は16ヶ国から38社、インテリア・アクセサリー、ファニチャー、照明、ホーム・テキスタイルや壁紙と多岐に渡る分野の企業が集まりました。
日本初上陸のブランドも多く見受けられ、見所満載の展示・商談会となりました。
今回は、この展示・商談会より、魅力溢れるヨーロッパのインテリアデザインをいくつかご紹介します。


■ Alta Pampa(アルタ パンパ)
英国
www.altapampa.com
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自然の高級素材にこだわり、熟練の職人技術で丹念に仕上げたテキスタイルや、陶磁器、木製などのインテリアアクセサリーが揃う。写真上のクッションカバーは、ペルー産のベビーアルパカを100%使用。しっとりとして柔らかく、手触りは最高。丁寧な手仕事によるステッチがアクセントに。他に、ラムウールやラマウールなど上質なテキスタイルが揃う。
写真下は、無垢のアルガロボを使用した小物入れ。表面は滑らかで美しい。アルガロボはとても固い木のため加工がしにくいが、その分耐久性に優れている。ツマミ部分は馬具としても使用される、牛の皮を編んだもの。薄いが丈夫だ。

■Atelier Caruso 1861(アトリエ カルーゾ 1861)
イタリア
www.ateliercaruso.it

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イタリア最初の首都トリノで王室御用達のクッション家具製造工場としてスタートした歴史あるデザイン工房。高級ソファやアームチェア、カーテン、壁紙などのデザイン、製造を手がける。
写真上はソファのミニチュア・サンプル。優雅なシルエットとベルベッドで上質感を演出している。
写真下はレーザーカットで模様を施したカーテン。このカーテン越しに光が透過する様は美しいだろう。

■ERICA WAKERLY(エリカ ウェークリィ) 
英国
www.printpattern.com

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幾何学模様を配した現代的でシックなデザインや、植物をモチーフにしたどこか東洋的なデザインを、メタリックな素材と組み合わせる事で、装飾性が高く個性的な空間を演出できる壁紙に仕上げている。他に、プリント生地や織物などのインテリアテキスタイルも扱う。

■ Kymo(キイモ)
ドイツ
www.kymo.de
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住宅用・オフィス用カーペットのブランド。鮮やかな化繊のカーペットや、ウール、動物の皮革を使用したものなど、ラインアップが豊富。カーペットのベース部分にポリエステルを使用したものは、メンテナンスが容易なため屋外用としても使用できる。設立は2005年と若い企業だが、HUGO BOSS、Mercedes-Benz、MTV、Montblancなど多くの有名企業のプロジェクトで同社のカーペットが利用されている。

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IPEC 2009で見つけた次の暮らしのデザイン

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03■カテゴリー:次の暮らしのデザイン

photo/text: Motohiro SUGITA

2009年10月11日(水)〜13日(金)まで東京ビッグサイトにて、日本インテリアプランナー協会(JIPA)が主催する「インテリアのプロと企業をつなぐ国際展示会とセミナー IPEC 2009」が開催されました。
トランローグは、次の暮らしを彩る新製品やプロトタイプによるプレゼンテーションを求めて取材しました。


■古材銀行/株式会社渋谷
http://www.shibutani-group.co.jp
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数千年の歳月を経たタイのチーク材をはじめ、世界中から収集された古材のス貯木量は日本最大、とのこと。モダン・インテリアのアクセントとして、空間とそこに流れる時間をクオリティ高く変質させてくれる。

■株式会社がきや興産
http://www.gakiya.co.jp
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首里城にも使われている琉球石灰岩や珊瑚砂利など。エクステリアからインテリアまで、本物の沖縄空間づくりに欠かせないアイテムの一つ。

■Quebec Wood Export Bureau(ケベック州政府日本事務所)
http://designq.dtiblog.com
http://www.canadahardwoods.com

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自らデザインした"happybirchday"に座る黒川哲志氏。ケベック州産イエローバーチ材による「人の座れる棚」。イエローバーチ材の特性と魅力を引き出すスタイルや濃淡のある塗装が興味深い。


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佐藤勉氏デザイン(http://www.bensato.com/)、黒川哲志氏他協力によるカナディアン・メープルによる茶室"chame"は、千利休による国宝・待庵の壁を模した三面を立ち上げたラディカルなインスタレーション。2004年に製作された本作品は、展示会の顔として注目を集めてきたが、本展示会で見ることができるのは今年で最後、とのこと。

■浦一也(株式会社日建スペースデザイン)、浦晶子(STUDIO AS)、他
http://www.nspacedesign.co.jp/
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ヘンプ(大麻)100%の蚊帳で柔らかく仕切られた2畳の「茶の卓」。「畳に正座してお茶」が少なくなった今日のライフスタイル/住空間で、畳に正座した感覚でお茶をいただくことのできる机や椅子による構成。時と場所を選ばず気軽にお茶を楽しむことのできる「茶の卓」は、茶の原点を考えさせてくれる。

■DANTO + mec design international
http://www.danto.co.jp
http://www.mecdesign.co.jp
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タイルづくり120年のダントーと、三菱地所グループのインテリア設計・施工会社mec design internationalによるコラボレーション開始を表明するプレゼンテーション。「ダントー・ベリー」とネーミングされた無数のジャム瓶の中に既存ダントー・タイルを砕いて封入。両社のプロジェクトへの意気込みがオシャレに、スマートに伝わってくる。

■SUMINOE(@JAPANTEX Interior Trend Show)
HOME+Order rug
http://suminoe.jp/interior
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本展示会でもお馴染みの「HOME+Order rug」は、1畳前後のラグの、デザイン/カタチ、テクスチャー、カラー、サイズを選んでオーダー・メイドできるキュートなアイテム。価格も3万円程度とリーズナブル。さらなるバリエーション展開に期待!

■赤穂緞通(アコウダンツウ/@JAPANTEX Interior Trend Show)
http://www.ako-kankou.jp(赤穂市観光情報センター/赤穂観光協会)

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「祇園祭において旧家の玄関先に展示されていた家宝の緞通」と書けば思い当たる方もいらっしゃるか? 厳選された綿糸だけを使いながら「摘み」と呼ばれる独自の技法で仕上げられ、絹のような手触りのある赤穂緞通は、鍋島緞通(佐賀)、堺緞通(大阪)と並ぶ日本三大緞通の一つ。
1畳大のモジュールで統一され、畳のように敷き詰めて使用する赤穂緞通のシステマチックなスタイルは今日のライフスタイルにもフィットしそうだ。

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2009.11.21

100% Design Tokyo 2009 / DESIGNTIDE TOKYO 2009: Vol. 2

カテゴリー:02■100%Design/DESIGNTIDE TOKYO

photo/text:photo/text: Uta ISOBE

■graind(100% Prototypeブース)
http://www.takuyahara.com/

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デスク用照明「Lily」(スタンド)の光源はLEDを使用。LED独特の鋭い光ではなく、「あえて暖かみのある色味を選んだ」そう。同ブースには、似た雰囲気の椅子も展示されていたが、特別に同じラインとして作っている訳ではなく、「自分が欲しいと思うものを作ったら、自然と似てしまった」とのこと。本体の色や素材から受けるシャープな印象の中に、どこか暖かみのあるプロダクトだ。


■Byeon& Koh (100% Prototypeブース)
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駆け回る犬。実は秒針になっている。

韓国から参加のデザイナー、Byeon Dong JinとKoh Young Inによるコラボレーション。
一見、オブジェと思いきや、実は壁掛けの時計。おばあさん、成人女性、犬が大地を回っていて、それぞれが時針、分針、秒針になっている。「元気に駆け回る犬、一方でゆっくりと歩を進めるおばあさん」と聞いて、ストーリーが浮かんできそうだ。


■SQUAMA (100%Designerブース)
http://www.squama.jp/

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不思議な形のスティック状のこちらは、自立式の靴べら。どちらのタイプも三脚のうちの1脚が靴べらになっている。靴を履いたら、そのまま立てておけ、且つ、気の利いたオブジェのよう。


■ 25TOGO DESIGN (100%Designerブース)
http://www.25togo.com/

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台湾から参加していた、デザインスタジオ。
ポップな色味のブックマークは、大きな輪ゴムのようになっていいて、本の開いているページに通すと、読みかけの部分を人差し指が指していてくれるという、遊び心あふれる“Kidult”(kid and adult=彼らのコンセプト)なアイテム。これなら、どのページのどの行まで読んだのか一目で分かる。ショップエリアでも販売されていた。


■ Kna Plus (100%Shopブース)
http://knaplus.com/

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トウモロコシが原料のポリ乳酸繊維から作られた、土に帰るエコバッグ。プリーツ加工しているので蛇腹状に折り畳めて、コンパクトになり、且つ、見た目にも美しい。薄手で、繊細な印象があるが、意外と荷物をたくさん入れられそうだ。

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2009.11.17

100% Design Tokyo 2009 / DESIGNTIDE TOKYO 2009: Vol. 1

カテゴリー:02■100%Design/DESIGNTIDE TOKYO

photo/text: Motohiro SUGITA

2009年10月30日(金)〜11月3日(火)まで東京で開催された100% Design Tokyo 2009とDESIGNTIDE TOKYO 2009。トランローグは、知的でLovely/Stylish、そしてエコなデザインを探しに神宮外苑と六本木ミッドタウン、2つの会場を訪ねました。今回は神宮外苑で開催された100% Design Tokyoのリポートです。

■FUJITSU DESIGN LIMITED
http://jp.fujitsu.com/fdl/
Fujitsudesignlimited

展示会Post Card。
100% Design Tokyoエントランス真正面、最初のContainer Groundに陣取ったFUJITSU DESIGN LIMITED。「setten(接点)をテーマにデザインしました」というインタラクション・プログラムは、ユーザーとモノとのファースト・コンタクト、つまりsettenで起こるささやかでドラマチックな出来事の数々により、来場者を楽しませてくれた。一般的に1展示会場1インタラクションが基本だが、FUJITSU DESIGN LIMITEDは、惜しげも無くアイデアと技術を見せつけてくれた。「人と人、人とモノの出会いは、素敵なsettenで決定づけられる」と書いても過言ではない。FUJITSU DESIGN LIMITEDのしなやかな頭脳とマインド、企業力が提示してくれる新たな世界観に期待したい。

■土佐火床 Tosa Hokubo(JAPAN BRAND EXHIBITION)
香美市商工会
http://hokubo.jp/hamono/www/

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展示会用パンフレット。
「鋼の持つしなやさかと強さを最大限に引き出すように造られた」という土佐打刃物は、見るからに粘りのありそうなユニークな風貌だ。刃物の魅力もさることながら、同時に展示されていた鋤(スキ=農具)と、国内では既に入手困難な天然砥石が気になり、展示会の全体責任者に取材した。
「刃物だけでなく、研ぐことを含めた文化を保全、普及させたい、との思いから、鰹たたき道具セットというパッケージ商品にしました。鋤のような道具は、鰹を炙る網です」
「香美市を訪ねれば、農具を含め、様々な土佐打刃物を手に取って見ることができますか?」
「ショールームがあるわけではないので、まずは香美市商工会に問い合わせてください。関東にも人知れず農鍛冶が残っていると思いますが……」とのこと。
「農」や「和」、「手づくり」がブームの昨今だが、昔ながらの道具を、身近で揃えようとしても難しい。ユーザーと産地を繋ぐ展示会から広がるモノとの出合い。展示会ならではの醍醐味だ。

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2009.11.13

CEATEC JAPAN 2009で見つけた次の暮らしのデザイン:スタンレー電気株式会社「LED照明で植物育成を促進」

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03■カテゴリー:次の暮らしのデザイン

photo/text: Motohiro SUGITA

2009年10月6日(火)〜10日(土)まで幕張メッセにて、最先端IT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN」が開催された。
トランローグは、次の暮らしを彩る新製品や開発途中のプロトタイプを探して取材。
「デジタルネットワーク ステージ」の派手なプレゼンテーションとは対照的に、とても堅実な印象の「電子部品・デバイス&装置ステージ」に出展したスタンレー電気株式会社の、波長をコントロールできるLED光線の特性を生かした、家庭向け植物育成システムに注目した。

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赤と青の波長のLED光線だけで草花を育てている様子。なお、レタスなどは、24時間LED光線を照射し続けることによって生長を加速させることができるため、LED栽培向き、とのこと。反面、きっちりと昼夜の区別が無いと生長しない植物もあるため、植物毎にLED投資に対する費用対効果の判定が必要なようだ。

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緑色のLED光線だけでバラを育てている様子。ベースは土ではなく培養液を染み込ませたもので、種子ではなくスライスされた細胞から育成された、とのこと。SFのような園芸アイテムが一般家庭に普及する日も間近か!? LED栽培普及の鍵は、生命に対する畏敬の念を忘れることなく、しかも心癒されるツールのデザインにあるのではないか!?。

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バラ本来の色を楽しむ時は、白色のLED光線に切り替えて鑑賞。私の感覚が古いのか、自然光に近い白色のLED光線には、ホッとさせられる。
例えば、絶滅が危惧される植物を、ラブリー/スタイリッシュにデザインされたツールでプレゼンテーションできれば、今までなかった新しい世界を展開できそうだ。

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2009.11.11

復元された105年前の「三菱一号館」。歴史的建造物の少ない東京で、次の暮らしのデザイン・トレンドを作れるか!?

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03■カテゴリー:次の暮らしのデザイン

photo/text: Motohiro SUGITA

鹿鳴館をはじめとする建築を設計したジョサイア・コンドルの設計により、明治27年(1894年)に丸の内で初めての近代的オフィスビルとして竣工した「丸の内一号館」が復元され、隣接する「丸の内パークビルディング」の商業ゾーンとなる「Marunuuchi BRICK SQUARE」と共に、2009年9月3日(木)グランド・オープンした。
ここは、日本における近代オフィス発祥の地として「丸の内のオフィス文化」の保全と発展に寄与する新拠点として位置づけられているようだ。
関東大震災や第2次世界大戦により、ことごとく歴史的建造物を破壊された東京は、外国人観光客にとっては、見るべき観光地のない街として素通りされた時期もあった、と聞く。しかし、近年では秋葉原や原宿、表参道など、海外の若者が憧れるエリアも増えた。
丸の内は、銀座から皇居周辺を含めて一体となった再開発で、国内外の観光客、買い物客の誘致を本格化させている。
「丸の内一号館」と「Marunuuchi BRICK SQUARE」は、どのように魅力的なシーンや出来事、情報で私たちを楽しませてくれるのだろうか?

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オープニング・イベントに駆けつけた中村獅童を中心に、三菱地所株式会社取締役社長、丸の内商店会会長、三菱一号館美術館館長、株式会社トゥモローランド代表取締役によってテープ・カット。中村獅童はマントに山高帽、ロング・ブーツといった明治ハイカラ・ファッション。

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オープン後初めての来場者を迎える、鹿鳴館ファッションの女性スタッフ。来場者にはバラの花をプレゼント。この後、中村獅童から来場者へバラをプレゼントするイベントも。

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オープニング・セレモニーが行われた「Marunuuchi BRICK SQUARE」のエントランス。商業施設には珍しい威圧感あるファサード。日頃は静かな丸の内も、この日ばかりは一般来場者とマスコミで賑わう。

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「三菱一号館」のコーナー、超一等地に立地する「CAFÉ1894」は、明治当時は銀行営業室として使われていた、とのこと。文字通りに敷居の高い、外階段からアプローチする格調高く品の良い空間だが、メニューは、昼夜共に500円(ドリンク)〜1800円(軽食)程度と、比較的カジュアル。敷居の高さとカジュアルなメニュー構成が物見遊山の行列を作らせない、絶妙なバランスを保っているようだ。雰囲気重視で軽く一服の向きにはお薦めの穴場だ。

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「三菱一号館」の階段吹き抜け。冷やりとした空気感、緊張感と懐かしさの同居した雰囲気。

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都市・建築展「三菱一号館からはじまる丸の内の歴史と文化」における展示の様子。保存部材や設計過程を示す展示の数々。別室には明治時代のオフィスを再現するなど、とても興味深い。

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「三菱一号館」におけるポール・スミスによる「21世紀のライフスタイルを提案するコンセプト展示」の様子。床も壁もプリトされたシートが貼り合わされている。垂直面は色鮮やかでスケールアウトされた花が散りばめられ、地面にはリアルな落ち葉が吹き溜まり、猫が翔る。とても奇妙で愉快な仮想空間だ。「三菱一号館」のキーワードの一つ「一丁倫敦(ロンドン)」の現代的解釈として拍手をおくりたい。「三菱一号館」を含む赤煉瓦街は、当時「一丁倫敦」と呼ばれていた。

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赤煉瓦の「三菱一号館」から見た中庭。「三菱一号館」には約230万個の赤煉瓦が積み上げられている。黒い外壁は「Marunuuchi BRICK SQUARE」。中庭は、レストランの席を待つ来場者も憩う。デザインの異なる建物の狭間にあっても、自然発生的な空間とシーン、出来事が違和感なく演出されている。

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2009.11.09

2009 米作り体験ワークショップ リポート Part 13:稲刈り&収穫祭 その3 稲刈り(参加者の声)、脱穀・籾すり、縄作り体験

稲刈りから精米まで。お米一粒の重さを実感。

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カテゴリー:08■ワークショップ Workshop 01 米作り

photo: tranlogue associates text: Uta ISOBE

田植えの時のあの頼りなさそうな苗がすくすくと育って、立派なお米に成長したことには感無量だった反面、稲刈りは田植えに比べてはるかに大変だという感想を持ちました。今回は、トータルで15人程で行ったため、順調に刈り取れましたが、2週間前の体験では、休みなく刈っているはずでも、全体を見渡すとまだまだ稲が残っている・・・という光景に、少し気が遠くなる事もありつつ、稲刈り作業を続けるうちに「せっかく育った稲の一本も刈り残せない!もったいない!」という感情が芽生えました。また、「今まで平気で食べ物を残していたけれど、お米の一粒も残せないね」という声も聞こえ、こうして一粒のお米の重みを感じられた事も、今回の大きな収穫でした。
しっかり体を動かした参加者からは、「普段は座りっぱなしで仕事をしているので、とてもリフレッシュできた」という感想もあり、今回の稲刈り・収穫祭が充実した休日になったようです。
2週間前に稲刈りを体験した参加者からは、「まだまだ刈り足りないので、来年は泊まりがけで体験してみたい」という力強いリクエストもありました。


2週間、しっかりと干して乾燥させた稲を脱穀、籾すり、精米という工程を経て、白いお米にしていきます。
まずは脱穀から。足踏み式の脱穀機を囲みレクチャーを受けました。はじめて見る道具達と、稲からお米になる一連の流れに参加者は興味津々でした。

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手でドラム(扱胴)を奥へ軽く回すことにより、脚元のペダルが上がり切った後、下がり始めてから踏み込みます。さらに、数回踏むとドラムが勢い良く回転し、そこに2週間しっかり乾燥させた稲穂を当てると籾がドラムに付いている歯(突起)に引っかかり、稲穂から引き離されるという仕組み。

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脚でペダルを踏み続けながら、手は稲の束をドラムへ入れるという作業が簡単なようで、初めは少し難しく、ペダルを踏む役と稲穂を当てる役に別れていました。また、稲の束をしっかりと握っていないと、稲藁ごとドラムに引っかり、うまく分離ができなかったのですが、「ぎゅっと握っていれば籾が抜けずに済むよ」という体験者からのアドバイスで解決。徐々に慣れてくると、皆一様にリズミカルにペダルを踏みながら、上手に脱穀ができるようになりました。

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脱穀した籾を集めて、ふるいにかけ、さらに唐箕(とうみ)に移し、ハンドルを回して起きる風でゴミや実の入っていない籾を飛ばして、実のつまった籾と分けていきます。ここでも、息の合ったチームワークが重要。一定の速度でハンドルを回す人と、分離されたお米の排出口にあるストッパーを開閉する人の息が合わないと、ゴミが良い籾に混ざった状態で出てきてしまうため、「止めます」の合図でストッパーを閉めてから、ハンドルの回転をストップします。

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選別された籾を籾すり精米機へ。これを全て手作業でやろうと思うと、とても大変な作業だそう。本当に、昔の人には頭が下がる思いです。一見、籾がゆっくりと撹拌されているだけでしたが、よく見ると徐々に籾殻が外れ、白いお米の肌が姿を現してきます。ある程度、籾殻が外れてきたら、再び唐箕へ移し、これらの作業を2、3度繰り返して、やっと白いお米になりました。


2週間前の稲刈り体験では、刈った稲を束ねるための稲藁を腰にくくり付けて稲刈りをしました。この姿、参加者は皆ベテランのような風格になり、とても様になっていました。

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(●写真)まるで、農業のベテラン集団の様。腰の藁を少しずつ抜いて、刈り取った稲を束ねていきます。

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また、稲藁を使った、縄の作り方も教えていただきました。田んぼの傍らに座り込み、3本1組にした稲藁を2つ用意し、左足の親指と人差し指の間に挟んで、ねじる様にこよっておきます。小学生の参加者が上手に作っていたので、難しくないのかと思いきや・・・「両手をすり合わせるように」というアドバイス通りにしているつもりでも、なかなか上手にできない大人、約2名。特に、藁を継いでいく作業ではコツがつかめず、ある程度の太さや強度を維持したまま、長い縄を編む事の難しさを感じました。

今回のような体験を通して、お米一粒の重さを実感として持てたのと同時に、自然とふれあいながら実際に体験し、徐々に上達していく事がとても嬉しくもありました。

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2009 米作り体験ワークショップ リポート Part 12:稲刈り&収穫祭 その2 稲刈り体験編

稲刈り体験で実りの秋、自然の恵みを満喫!

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カテゴリー:08■ワークショップ Workshop 01 米作り

photo: tranlogue associates text: Shizue INOUE

収穫祭のメインイベントは、イタリアンレストランのシェフによる美味しいお米料理の数々と、濁酒、スパークリング濁酒を堪能する事。しかし、稲刈りはもちろん田んぼに入るのも初めての私は、稲狩り体験ができる事もメインイベントと同じ位、楽しみにしていました。

田んぼに入る前に、まずは2週間前に既に稲刈りを経験した他の参加者に、刈り取った稲の束ね方について手ほどきを受けました。これは、この後オダ掛け(ハザ掛け)による稲の自然乾燥をするために必要な手順です。
1)藁を4〜5本地面に置き、その上に刈った稲を4〜6株ほど乗せる。その際、藁が稲の根元から約20㎝の所にくるように置く。
2)稲を藁で束ねて片結びをし、その後、藁の両端をひとつにまとめてこより状にねじり、ねじった部分を束ねた藁の輪の下へ少しくぐらせたら完了。

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この方法で他の稲も束ねていくと、藁が細くて弱いせいか、片結びをする際すぐにちぎれてしまいました。悪戦苦闘していると、参加者の一人、ペルー出身のソニアさんが、片結びをしなくても、藁で稲をしっかり束ねておけば、直接こより状にねじって、それを束ねた藁の輪の下へくぐらせるだけで大丈夫!と裏技を教えてくれました。早速試してみると、ほどける事なく良い塩梅に束ねる事ができました。後日分かった事ですが、この方法だと、オダ掛け(ハザ掛け)をして、稲が乾燥するまでの間、掛け外しをしなくて済めば何の問題もないのですが、雨や台風の日に軒下へ移すなど何度も掛け外しを繰り返すとスルスルとほどけてしまう為、束ねる際はやはり片結びをするのが基本のようです。

いくつか稲を束ね終えた所で、稲刈りも体験してみようと、既に田んぼに入って作業している人に声をかけました。
「稲刈りをやってみたいのですが、少し代わっていただいてもよろしいですか?」
「どうぞどうぞ是非やって下さい。」
ひとしきり作業を続けて足腰が疲れ、ちょうど休憩したいと思っていた所だったようで、快く代わってくれました。
稲刈りに使う鎌を受け取り、バトンタッチ。稲は穂を垂れ、収穫を今や遅しと待ちわびています。

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普段、職業として米作りをされている他の参加者に稲刈りの仕方について教わります。
「足をとられますから、気をつけて田んぼに入ってきて下さい。」
田んぼに一歩二歩と足を踏み入れると、膝下10㎝位まで泥の中に足が沈みます。しかも足がなかなか抜けず、少し大きめの長靴を履いていた私は、長靴だけが泥の中に取り残されそうになり苦戦しました。両手を添えて足を引き抜き、ようやく前進。後から分かった事ですが、田んぼの中で最も水が抜けていないエリアにまず踏み込んだようです。他の場所では水がかなり抜けて、歩き易い部分もありました。2週間前にも稲刈り体験した他の参加者によると、その時の方がさらに足の沈み込みが深く、全体的にあまり水が抜けていない状況だったそうです。

引き続き、前進するのに苦戦していると、「刈った稲の跡を歩くと良いですよ!」とのアドバイスをいただきました。なるほど、しっかり根を張った稲の根元部分が体重を支えてくれるので、さほど泥に沈む事なく、先ほどとはうって変わってスムーズに前進できます。

「まず、稲の根元部分にガサガサと鎌を入れ、ヘビがいない事だけ注意して下さい。あとは、稲を束ねて持って、鎌の刃先を根元にあてて手前に引くだけです。刈った稲を手に持ったまま、この作業を3回分ほど続けたら、傍らに刈った稲を積んでいって下さい、稲を田んぼの脇へ運ぶのは私がやりましょう。」刈り取った稲は、おおきなケースに入れて、ある程度まとまった所で運んで下さったのですが、歩くたびに泥に足をとられる為、実はこの田んぼの脇へ運ぶ作業が大変なようです。おいしい所だけ担当させていただく事に申し訳なさを感じつつ、いざ稲を刈り始めると、とても楽しくて止まらなくなってしまいました。

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(●写真)刈り取った稲を田んぼの脇へ運ぶのは想像以上に大変。この後、効率性を考え、刈り取った稲がある程度まとまってから、ケースに入れて運びました。

鎌の刃先は細かいギザギザ状になっており、のこぎりと同様、引いて使用するものだそうです。それほど力を入れなくてもスッと鎌を引くだけで、気持ち良く刈る事ができました。

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田んぼに棲む、沢山の生き物に遭遇するのもまた面白い体験でした。大小さまざまなクモやカエル。キング・オブ・カマキリと呼べるような貫禄のある大きなカマキリ。これらの昆虫は害虫を食べてくれる、人間にとってのコンパニオン・アニマルです。蛍の幼虫の餌として有名なカワニナという貝も見られました。
今回は、参加者が大勢いた事もあり姿を潜めていたのかもしれませんが、この田んぼには他にも、絶滅危惧種のタガメやゲンゴロウ、エビやタニシ、トンボ各種、田んぼの昆虫を狙ってシラサギなどもやってくるそうです。また米を食べるために農家から最もやっかいがられているカメムシ、他にも挙げればキリがないほど無数の生き物が見られるようです。

完全無農薬の田んぼは、収穫したお米をいただく私たち人にとっては勿論、そこに集まる虫や鳥などの生き物にとっても最高の自然の恵みなのでしょう。今回は、小・中学生の参加者も居ましたが、これだけ一つの場所で色々な生き物が見られるのは、子供にとっては勿論、大人にとってもワクワクする体験です。生き物図鑑片手に嬉々として田んぼと触れ合うのもまた一興だと思いました。

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稲刈りに参加した皆さんは、途中水分補給の為に多少休憩したものの、皆一様に稲刈りに没頭していました。多人数で行った為、この1日でかなり作業がはかどりましたが、残念ながら全てを刈り終える事は出来ませんでした。残りの収穫は翌日に持ち越しです。
残りの時間で、今日刈り取った稲を全て藁で束ねてオダ掛け(ハザ掛け)していきます。

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オダ掛け(ハザ掛け)による稲の自然乾燥は、竹で組み立てた土台に藁で束ねた稲を掛けていきます。稲の束は、根元でクロスさせるように二つに分けて竹に掛けていきます。次々に掛けていくと、稲の重みで竹がたわんでくる為、竹の脚は、稲を掛ける部分、つまり横に通した竹1本分の長さに対して、途中2カ所、支柱で支える必要がある事を、今回も指導にあたって下さった東条さんが教えて下さいました。

稲を全て刈り終えると、途端に下半身に心地よい筋肉痛が広がっている事に気づきました。その日の夜はぐっすり気持ち良く眠る事ができました。

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2009.11.04

面発光LED照明airLUCEのニューモデルLotus Flower発表

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