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2009.11.09

2009 米作り体験ワークショップ リポート Part 13:稲刈り&収穫祭 その3 稲刈り(参加者の声)、脱穀・籾すり、縄作り体験

稲刈りから精米まで。お米一粒の重さを実感。

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カテゴリー:08■ワークショップ Workshop 01 米作り

photo: tranlogue associates text: Uta ISOBE

田植えの時のあの頼りなさそうな苗がすくすくと育って、立派なお米に成長したことには感無量だった反面、稲刈りは田植えに比べてはるかに大変だという感想を持ちました。今回は、トータルで15人程で行ったため、順調に刈り取れましたが、2週間前の体験では、休みなく刈っているはずでも、全体を見渡すとまだまだ稲が残っている・・・という光景に、少し気が遠くなる事もありつつ、稲刈り作業を続けるうちに「せっかく育った稲の一本も刈り残せない!もったいない!」という感情が芽生えました。また、「今まで平気で食べ物を残していたけれど、お米の一粒も残せないね」という声も聞こえ、こうして一粒のお米の重みを感じられた事も、今回の大きな収穫でした。
しっかり体を動かした参加者からは、「普段は座りっぱなしで仕事をしているので、とてもリフレッシュできた」という感想もあり、今回の稲刈り・収穫祭が充実した休日になったようです。
2週間前に稲刈りを体験した参加者からは、「まだまだ刈り足りないので、来年は泊まりがけで体験してみたい」という力強いリクエストもありました。


2週間、しっかりと干して乾燥させた稲を脱穀、籾すり、精米という工程を経て、白いお米にしていきます。
まずは脱穀から。足踏み式の脱穀機を囲みレクチャーを受けました。はじめて見る道具達と、稲からお米になる一連の流れに参加者は興味津々でした。

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手でドラム(扱胴)を奥へ軽く回すことにより、脚元のペダルが上がり切った後、下がり始めてから踏み込みます。さらに、数回踏むとドラムが勢い良く回転し、そこに2週間しっかり乾燥させた稲穂を当てると籾がドラムに付いている歯(突起)に引っかかり、稲穂から引き離されるという仕組み。

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脚でペダルを踏み続けながら、手は稲の束をドラムへ入れるという作業が簡単なようで、初めは少し難しく、ペダルを踏む役と稲穂を当てる役に別れていました。また、稲の束をしっかりと握っていないと、稲藁ごとドラムに引っかり、うまく分離ができなかったのですが、「ぎゅっと握っていれば籾が抜けずに済むよ」という体験者からのアドバイスで解決。徐々に慣れてくると、皆一様にリズミカルにペダルを踏みながら、上手に脱穀ができるようになりました。

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脱穀した籾を集めて、ふるいにかけ、さらに唐箕(とうみ)に移し、ハンドルを回して起きる風でゴミや実の入っていない籾を飛ばして、実のつまった籾と分けていきます。ここでも、息の合ったチームワークが重要。一定の速度でハンドルを回す人と、分離されたお米の排出口にあるストッパーを開閉する人の息が合わないと、ゴミが良い籾に混ざった状態で出てきてしまうため、「止めます」の合図でストッパーを閉めてから、ハンドルの回転をストップします。

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選別された籾を籾すり精米機へ。これを全て手作業でやろうと思うと、とても大変な作業だそう。本当に、昔の人には頭が下がる思いです。一見、籾がゆっくりと撹拌されているだけでしたが、よく見ると徐々に籾殻が外れ、白いお米の肌が姿を現してきます。ある程度、籾殻が外れてきたら、再び唐箕へ移し、これらの作業を2、3度繰り返して、やっと白いお米になりました。


2週間前の稲刈り体験では、刈った稲を束ねるための稲藁を腰にくくり付けて稲刈りをしました。この姿、参加者は皆ベテランのような風格になり、とても様になっていました。

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(●写真)まるで、農業のベテラン集団の様。腰の藁を少しずつ抜いて、刈り取った稲を束ねていきます。

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また、稲藁を使った、縄の作り方も教えていただきました。田んぼの傍らに座り込み、3本1組にした稲藁を2つ用意し、左足の親指と人差し指の間に挟んで、ねじる様にこよっておきます。小学生の参加者が上手に作っていたので、難しくないのかと思いきや・・・「両手をすり合わせるように」というアドバイス通りにしているつもりでも、なかなか上手にできない大人、約2名。特に、藁を継いでいく作業ではコツがつかめず、ある程度の太さや強度を維持したまま、長い縄を編む事の難しさを感じました。

今回のような体験を通して、お米一粒の重さを実感として持てたのと同時に、自然とふれあいながら実際に体験し、徐々に上達していく事がとても嬉しくもありました。

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ワークショップ Workshop 01 米づくり/家庭菜園」カテゴリの記事

コメント

リエさん、
コメントならびに田植え&稲刈りWSへの参加、ありがとうございます!
是非次回WSにも、ご家族、お友達を誘って、ご参加ください。
私たちは、WWOOF(Willing Workers On Organic Farms)方式によって、「田植えワークショップ」「稲刈りワークショップ」「セルフビルド・ワークショップ」を開催して行きます。
WWOOF方式とは、人手の必要な農作業に協力いただく参加者から労働力を提供いただく代わりに、参加者へ農作業のノウハウと食事や飲み物を提供する、相互扶助の仕組みです。
「田植えワークショップ」は毎年ゴールデンウィーク最初の休日、「稲刈りワークショップ」は毎年敬老の日前日の日曜日(9月第3日曜日)を予定しています。
参加いただける日に参加いただければ大変嬉しく思います。
将来は、八丁堀のオフィスにも収穫した米を貯蔵し、参加者にお分けするなど、検討中です。
お楽しみに!!

投稿: sugita | 2009.12.09 10:51

5月の田植え&9月の稲刈りに参加させていただきました。最後にお米までいただいてとてもうれしかったです。
たった2日しか参加していませんが、自分たちで植えた苗がとても大きくなっていることにすごく驚きましたし、普段よりも一段とおいしくいただきました!!
ブログを見て自分が関わっていないところで、お米のお世話をしてくださっているのがわかって、余計にお米のありがたさがわかりました。
お米が大好きなのですが、もっと好きになりました。
また来年も米作りWSがあるようでしたら参加させていただきたいです!ありがとうございました!

投稿: リエ | 2009.12.09 06:04

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