2009 米作り体験ワークショップ リポート Part 9: オダ掛け(ハザ掛け)用竹切り
カテゴリー:08■ワークショップ Workshop 01 米作り
photo + text: Motohiro SUGITA
3週間に亘る田んぼの中干しを終え、再度給水を始めた1週間後の7月25日(土)。
一部の稲から穂が出始めました。この後、穂が出揃うと約一月後に稲刈りができるそうです。
私は、耕運と代掻きを依頼したシルバー人材センターの東条さんに指導をお願いし、稲刈りに備え、刈った稲を天日で乾燥させるオダ掛けに使う竹を切りに行きました。なお、オダ掛けは方言で、ハザ掛けと言うのが一般的なようです。
東条さんには、山の竹を切るために区長から了解を得ていただきました。山と行っても田んぼの脇の竹薮なので、竹を切ったり運んだりするには持って来いのロケーション。竹山は、私たちの田んぼから距離にして約1.5km、時間にして車で約3分程の場所にあります。
この竹山の竹は、太過ぎず、細過ぎず。太い竹は竿に、細い竹は三脚に使えるため、一箇所ですべてを調達することができました。最近では、竹を使うことが少なくなったため、このように農作業に丁度良い太さの竹のある里山が無くなってきているそうです。
ところで、一反の田んぼの稲を干すのに必要な竹の量は、田んぼの長手方向のオダ掛け(ハザ掛け)2列分が目安、とのこと。しかし、今回私たちは、数回に分けて稲刈りをするため、一先ず今日は1列分の竹を切ることにして、足りなければ後日不足分を切ることにしました。
竹切り作業は次の要領で行いました。
01●先ず、竹挽き鋸(ノコギリ)で竹を根元から切り倒す。竹切り専用鋸(ノコギリ)は一般的な横挽き鋸よりも歯が短く細かいようだ。
02●次に、切った竹の枝を鉈(ナタ)で払う。初めに根元方向から上方向に、次に上方向から根元方向に竹割り鉈を入れるときれいに枝を払うことができる。下写真(中)の鉈は、竹割り専用鉈。下写真(下)は、一般的な鉈。垂直に振り下ろすには重くて良いが、水平に振って竹の枝を払うには少々重すぎる。
03●竿として使う太い竹と、三脚として使う細い竹を分類する。
04●三脚として使う細い竹を適度な長さに切り揃える。長さは、実際に近くの田んぼに行って地面に刺して決めた。地面に刺す部分も含め、全長約2m20cm。
05●竹薮から離れ、他に延焼するモノのない空き地で、前項02で払った枝や余分な竹を燃やす。枝を払わずに竹を持ち帰るのは困難。また、払った竹の枝は作業の邪魔になる。竹は一瞬で燃えてしまうので、木のようにいつまでも燻ることもなく、火事の心配も少ない。
06●三脚用の細い竹を持ち運びやすい量に縄で束ねる。竹の束を持ち上げ、根元部分を下にして地面にトントンと突いて天地の長さを揃えると、美しく運び易くなる、と東条さんのアドバイス。
07●竿用の太くて長い竹を、東条さんの軽トラの荷台の中心に2本のロープで縛り付ける。根元部分は荷台からはみ出して地面に突かない高さに。竹が暴れないように、さらに2本のロープで竹の根元と真ん中やや上部を縛り付ける。また、私のハイラックス・ピックアップの助手席を倒してスペースを作り、後部座席の窓を開け、荷台から竿用の太くて長い竹を差し込んだ。こちらは竹が暴れる心配が無いのでロープ無し。
08●縄で束ねた三脚用の細い竹は、東条さんの軽トラの荷台の左右に。
09●荷崩れしないように最新の注意を払いながら、私たちの小屋まで最徐行で竹を運んで作業完了。
午後3時半に作業を開始して6時半に終了。
気温30℃を超える真夏の竹切りを終了すると、極めて充実した達成感と同量の疲労感。しばらく庭の芝に腰掛けてボーッとしながら、家族に完了報告の電話を入れました。
東条さん!毎度、無知未経験の私に温かくご指導いただき、ありがとうございます!
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