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2009.08.17

2009 米作り体験ワークショップ リポート Part 10: トラブル&困難&試練II – 台風による稲の倒伏

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カテゴリー:08■ワークショップ Workshop 01 米作り

photo + text: Motohiro SUGITA

5月3日(日)に田植えを行って14週目、8月11日(火)台風の通過に伴い、稲の半分が倒伏してしまいました。
倒伏した稲を目の当たりにした瞬間、「やられた……。甘かった……」と虚脱感に襲われました。
しかし、当初から土地のレベル調整がうまくいかず、予想していた結果で、覚悟はできていました。
早速12日(水)に対処方法を検討し、13日(木)、14日(金)に176本の杭を打ち、条間(稲の列と列の間)に88本の縄を張って倒伏した稲を起こしました。農家が、倒伏しても放置(放棄)していることを考えれば、私たちの対処方法は明らかに不経済で、やり過ぎです。しかし、僅か一反の田んぼしか無い私たちにとっては、少しの米も無駄にできません。なお、倒伏して水没した稲を放置すれば、水を含んだ稲から発芽してしまいます。


■倒伏の主な原因は、コシヒカリ品種と、水深差&水温差による成長差

田植え時点で倒伏し易いコシヒカリしか手配できなかったことが第1の原因です。台風の通り道である房総半島では、背が低く倒伏に強いフサオトメ、フサコガネなどが一般的で、人気です。
また、地面の高低差(水深差)から水温差が生じ、高温部分の稲が生長し過ぎたことがもう一つの原因です。倒伏したのは、水量豊富(栄養豊富)で高温部分の稲ばかりです。

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水深が深く、水温が高く、生長し過ぎてしまった北側で倒伏が発生。
倒伏が多かった場所は、田植え時に目安となる縄の定規を使わずに、1畳大の木製定規を使って植えた。その際、木製定規は株間(1列の稲の株と株の間)も条間(稲の列と列の間)も約23cmで、未熟な私たちには狭く、また直線状に植えられなかった。足のサイズを考えれば、手植えする際に23cmがいかに狭いか、想像できる。そのため、除草作業も倒伏した稲を起こして縄を張る作業も非常に困難だった。来シーズンからは、株間も条間も余裕をもって1尺(約30cm)とし、直線上に植えていきたい。

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■対処方法は、杭打ち&縄張り、断水による生長抑止

対処として、倒伏した稲が水没して発芽しないように起こすため、田んぼの両端に杭を打ってシュロ縄を張りました。
また、倒伏しなかった残り半分の稲が、次の雨風で倒れないように、断水して生長を止めました。

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3660mm×30mm×40mmの杉野縁(一般的な水杭より一回り細い)を4本に切り(1本長さ915mm)、一方の先端が地面に刺さるよう、鉈(ナタ)で尖らせた。

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44本の杉野縁から合計176本の杭を製作。176本×@52.5円=9,240円

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条間にシュロ縄を張りながら倒れて水没した稲を起こしていく。

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シュロ縄をピンと張って両端を杭に結ぶ。シュロ縄は、水に湿らせてから使うと柔らかくなり、乾くと弛まない。縄の材質によっては、水に濡れると延びてしまうので要注意。

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片側88本(両側176本)の杭を打ち、88本のシュロ縄を張った。シュロ縄は5束で4,974円

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シュロ縄で稲を起こしても、もたれ掛かってしまう。生長して一度倒れてしまった稲は、まっすぐに戻らないようだ。もたれ掛かった稲には、いつまでも夜露が乾かずに残る。しかし、水没した状態よりはベター、と期待したい。

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