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2009.06.29

2009 米作り体験ワークショップ リポート Part 6: 田んぼ環境ダイアグラム

illustration: Uta ISOBE
text: Motohiro SUGITA

田植えの後に再度田んぼのレベル調整(水深調整)を行った結果、ある程度均等に水も貯まり、田んぼのコンディションも安定してきました。
今回は、田んぼの環境変化とコンディション調整について、時間を追ってダイアグラムでご案内します。

01■水深の違いが発生(南北の地面の高低差が発覚)
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田植え後、田んぼ南側(図面上)の水深が浅く、給水口の土のう流出による水不足から、土の露出、乾燥が発生。

02■水深の浅い南側に雑草が繁茂
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南側に雑草が繁茂したのは、水深が浅く、雑草が呼吸しやすかったことが最大の理由と考えられる。また、水路から流し込んだ水の中に雑草の種子が多かった可能性もある。来シーズンは、給水口に適度な細かさのネットを被せてフィルターとし、雑草の種子をキャッチする実験を行いたい。

03■南北のレベル調整
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水深の浅い南側(図面上)から鍬で泥を掻き出して一週間ほど畦で乾かした後、一輪車で乾いた土を移動させ、水深が深く畦から水が溢れ出す北側の畦(図面右下)に盛って畦を高くした。これによって南側の水路から給水しても北側の畦から水が溢れ出すこともなくなり、南側の水深を深くすることができた。
本来レベル調整は田植え前、代掻きの際に行う。一般的にはトラクターで行うが、昔は田舟と呼ばれる舟で土を移動させた、とのこと。なお、建築作業用の舟でも、水を張った田んぼであれば、田んぼの上を滑らせることができるのではないか(?)。
来シーズンへの準備として、この田んぼでは、稲刈り後の乾いた田んぼで土を掘り出して再度レベル調整を行う予定。

04■想像以上の水温差

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南北のレベルを調整した後、南北2箇所の給水口から水を引き込んだ。すると、水量が豊富で水路から直接水を引き込む南側は、低温のまま(外気温31℃の日中、吸水口で18℃)。他方、水量の少ない手づくりダムから26mの塩ビパイプを通って引き込む北側は、塩ビパイプの中で多少水温も上がり、田んぼの水温も上がった(外気温31℃の日中、吸水口で20℃)。これは、北側の給水口近くに、溢れた水を排水する排水口を設けたため、給水口から流し込んだ冷たい水が、すぐに排水されることも影響している。
外気温31℃の晴れた日中、田んぼの中心では外気温と同じ31℃まで上昇。すると水温差は、最大13℃。
なお、稲は19℃以上で生長すると言われるため、南側吸水口近くの18℃は、水温不足、ということになる。来シーズンは、冷たい水を温めてから流し込むための小さなプールを設ける予定。

05■稲の生長にも明白な格差
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南北の温度差と正比例して、稲にも目に見える生長差が発生。水温の低い南側給水口直近では、田植えから稲の生長が止まったまま。他方、水温が高く水深も深い北側において、稲は栄養を十分に吸収して葉が肥え過ぎ、また、背が高く台風によって倒されることを心配するほどに生長した。

06■虫害の有無
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5月3日に田植えを行い、6月10日までは、ほぼ順調に生長していたが、3日後の6月13日になるとイネドロオイムシによる稲の葉の白化が拡大した。
白化したのは、水温が低く雑草の繁茂したエリア。イネドロオイムシは、山際の田んぼで早植え(梅雨前に田植え)を行い、5、6月に低温多雨な天気が続くと発生する。つまり、この田んぼの条件とピッタリ一致する。
その後、梅雨の合間に晴天の真夏日が二日続くと、稲の葉は青々と生長し、白化は収まった。殺虫剤を散布せず、有機無農薬を押し進めることにして正解だった。
同時に、農薬って何だろう?と考えさせられた。厳密には、虫害による減収など、影響があるのだろうか?

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2009.06.25

東京駅から1時間。1500万円の予算で「200坪の敷地と50畳の母屋」+「セルフビルドの12畳アトリエ」+「自給自足の田んぼ1反」のある暮らし

photo: Kazuko TOMOYORI, Motohiro SUGITA
text: Motohiro SUGITA

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上写真:母屋サンルーム。セルフビルドのアトリエ完成パーティーのテーブル・セッティング。/下写真:50畳の母屋(左)。セルフビルドによる12畳の草屋根のアトリエ(右)。約1反の田んぼ(手前)。
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セカンドハウスや週末住宅、あるいは本格的な田舎暮らしのベース・キャンプとして、東京駅から特急電車で1時間、およそ1500万円の予算で実現した「200坪の敷地と50畳の母屋」+「セルフビルドの12畳アトリエ」+「自給自足のための田んぼ1反」のある暮らしをご紹介します。

自然豊かな広々とした環境で米や野菜を自給しながら、伸び伸びと暮らすライフスタイルは、掛け替えのない日常を体験させてくれます。しっかりと建設コストを抑えて節約しながら、質の高い家づくりは可能です。

トランローグは、敷地探しや造成に関するコンサルティング、住宅設計、セルフビルドや米作りのワークショップを通して、エコ生活を実現したい方からのご相談にお応えいたします。(注:費用は、土地や建物、田畑などの条件によって異なります。予めご了承ください。)
お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ: info@tranlogue.jp

「東京駅から特急で1時間、千葉県上総一ノ宮駅近く、200坪の敷地に50畳の母屋」の土地探しと土地造成、家の建設については、このカテゴリーでご紹介しています。予算は、家具やインテリアなど趣味的な費用を除いて約1350万円(キッチン・バス設備込み)。(注:費用は、土地や建物などの条件によって異なります。予めご了承ください。)
「12畳の草屋根(芝屋根)のアトリエ」のセルフビルドの様子は、カテゴリー8■ワークショップ Workshop 02 セルフビルド 草屋根のアトリエ、茶室 他ならびにトランローグ・ホームページでご紹介しています。予算は建築に必要な電動工具や材料を含めて約100万円。(注:費用は、土地や建物などの条件によって異なります。予めご了承ください。)
自給自足のための「1反の田んぼ」での米作りの様子は、カテゴリー7■ワークショップ Workshop 01 米作り 田植え体験 他でご紹介しています。予算は、田んぼを借り、手作業を基本に必要最少限の農機具を購入して50万円未満。(注:費用は、田畑などの条件によって異なります。予めご了承ください。)

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アプローチから見た母屋。春には野草の花が咲き乱れ、夏の夜には蛍が乱舞します。

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母屋リビング。房総の冬は暖かく、薪ストーブ1台でOK。土間は冬でも寒くありません。

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母屋は、リビング+ダイニング+キッチン+サンルーム=30畳コンクリート打ち放しの土間。畑仕事やDIYに欠かせません。

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母屋ダイニング・キッチン。天井高・最高6mだから床面積以上に広々と感じます。業務用キッチンでは、収穫した季節野菜の本格料理を。

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母屋、10畳の板間。表裏2重貼りの障子は明るく、断熱性能も抜群。障子を全開すれば40畳一続きの空間に。

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母屋、10畳のサンルーム。冬の日中は、天窓から注ぐ太陽熱をコンクリート床に蓄熱するパッシブ・ソーラー・システム。冬の夜間は、ロールブラインドで天窓からの冷気を断熱。夏の日中は、天窓をヨシズで塞いで暑さを防ぎます。夏の夜間は、窓を開け放しでは寒くて眠れません。冷暖房要らずの、地球温暖化時代にふさわしいエコ住宅です。

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母屋、10畳の小屋裏。来客時の家族の寝室、クローゼットなどに利用。

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母屋裏に設置した薪棚。セルフビルドの練習を兼ねて自作。たまに雪も降ります。

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セルフビルド中のアトリエ。

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ゴールデンウィークに、ワークショップ方式で約30人の参加者と行った田植え。

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麦も元気に育ちます。

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気づくと野菜も巨大化しています。

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2009.06.24

白熱電球がなくなる日

text, photo: Kazuko TOMOYORI

今回は消滅間近の白熱電球と、それに換わるLED電球についてリポートします。

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(●写真)東京ビッグサイトで開催された「ライティングフェア2009」三菱電機ブース内、白熱電球製造販売中止の案内板


昨年2008年のミラノサローネ(世界家具見本市)のイベントでも「Green energy design」が掲げられ、2007年100%designロンドン(デザインの展示会)では「Sustainability」がキーワードになり、デザイン界でも持続可能な社会への転換は大きなテーマ。地球温暖化対策に消極的だったアメリカもグリーン・ニューディール政策を掲げるなど世界の関心は環境問題に向けられています。

環境・循環型社会白書(環境省発行)によると、日本の産業部門のエネルギー消費は、近年ほぼ横ばいの状況なのに比べて、家庭用エネルギーの消費量(2005年)は、基準年(1990 年)に比べて44 %も増加。その家庭のエネルギーを減らす事に大きく貢献できそうなのが、世帯当たりの用途別エネルギー消費量の35.1%を占める動力・照明の分野。
省エネの取り組みのひとつとしてオーストラリアやEU諸国では、消費電力の大きい白熱電球から省エネランプへの切り替えを促進させるため、白熱電球の販売を2012年頃までに中止することを発表しています。そして日本政府も白熱電球の製造を2012年までに中止する方針を示し、それを受けて日本の大手メーカーも白熱電球の生産縮小や製造中止を発表しました。

■次世代のあかりLED電球
当面は、電球形蛍光灯が白熱電球の代替え商品ではありますが、さらに次世代照明として、注目を集めているのが「低消費電力」「長寿命」の照明用白色LED。3月3日〜6日「ライティングフェア2009」(東京ビッグサイト)で発表された、東芝のLED電球E-CORE(イーコア)は、従来の40wの白熱電球に比べて消費電力は約1/8、蛍光ランプに比べても約1/2。寿命も約40,000時間と白熱電球の約40倍、蛍光ランプの約7倍と長いのが特徴。この新商品は、大きさも白熱電球と同じコンパクトさ。これまでLEDは、信号機や車のヘッドランプなどに採用されてきましたが、LED特有の白い光に加え、電球色といわれる黄色い灯りも再現できるようになって、白熱電球から置き換え可能なLED電球の商品化が本格化してきました。

■低価格化の競走も始まった
今春、東芝から定価¥10,500で発売になったばかりのLED電球が、7月には半額の5,250円で発売すると発表されました。そしてシャープも白熱電球型のLED電球を約4000円で発売し、家庭用照明事業に参入します。まだ白熱電球の市場価格が100円くらいなのと比べるとかなり高価ですが、低価格化競走に拍車が掛かれば、普及を後押しするでしょう。「低消費電力」「長寿命」のLED電球は、省エネに大きく貢献します。「いいものを長く使うエコな生活」のひとつとして、吹き抜けや取り替えの面倒な場所から、LED電球に替えていくのは、可能かもしれません。

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白熱電球に置き換え可能なLED電球E-COREイーコア(東芝ライテック)。今年3月発売。

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こちらも白熱電球に置き換え可能な電球形LED電球(パナソニック 参考商品)


<参照>独立行政法人/新エネルギー・産業技術総合開発機構/NEDO海外レポート
環境省 環境・循環型社会白書
東芝ライテック プレスリリース

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2009.06.23

2009 米作り体験ワークショップ リポート Part 5: トラブル&困難&試練

photo: Kazuko TOMOYORI, Motohiro SUGITA
text: Motohiro SUGITA

■トラブル&困難&試練 その1:地面の乾燥
最初のトラブル&困難&試練は、田植えの後2週間後に起きた。
強雨の後、西側ならびに東側共に、U字溝から給水するための土のうが流され、地面の高い南側1/3ほどの土が乾いてしまった。乾いた地面の一部には、強い陽射しでひび割れが発生。反面、北側は土地が低く、水は深い。
やっぱりダメだったか、と落ち込む間もなく、新たな土のうを準備し、田んぼに水を引き込んだ。しかし、このまま水を貯めても、土地の低い北側の畦から水が漏れ、南側の水位は充分に上がらない。南側の土地を低くすると同時に北側の畦を高くしなければ問題は解決しない。
そこで、南側の土を鍬で掻き出して畦で乾かし、北側の低い畦に盛り上げ、南側の水位を上げても北側から漏れないように直した。同時に溢れた水を排水溝に流し込むための畦波板シートを2cm程高く細工した。土を上げて乾かして盛る。この一連の作業を1カ月ほど続けた。

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(●写真)土地が高く水深の浅い南側(写真上)から土を掻き出し、土地が低く水深の深い北側(写真下)の畦に土を盛った。これで北側(写真下)から水が溢れず、南側(写真上)にも水が貯まるようになった。

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(●写真)田んぼが乾かぬよう、常に水を流し込み続ける。畦波板シートの一部を切って排水口をつくり、溢れる水を塩ビパイプからU字溝へ排水。南側の水位を上げるため、畦波板シートの一部を2cm程高くした。

■トラブル&困難&試練 その2:雑草の繁茂

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(●写真)5月31日(日)に株間除草機で除草した株間は、2週間後の6月14日(日)には無惨にも水草のオアシスに。これが田んぼじゃなければ、日本画のようで美しいのに・・・。

休む間もなく次のトラブル&困難&試練がやって来た。水位が低く、一度乾燥してしまった南側の土地に雑草が繁茂し始めたのだ。雑草は水が少なく、呼吸しやすいところで育つ。早速、株間除草機や素手で田んぼ全体を一通り除草した。
安心したのもほんの束の間、株間除草機に効果はなく、再び雑草に襲われた。株間除草機は、小さな草の除草には有効だが、背の高い、つまり根の深い草の除草には無力なようだ。
途方に暮れてはいられない。一度に3株間(3列)を無心で除草。24株間(24列)の除草は、2日に亘って約8時間。これは田んぼ全体の約1/6。除草が必要な箇所の約1/3。残り約2/3は、また来週と再来週の2週間に亘って行う。


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(●写真)大きな雑草は竹籠に入れて畦へ。3株間(3列)で竹籠3杯を除草。除草後の小さな雑草は、田んぼに浮かせたままに。除草後の株間を通って畦まで往復しながら取り残した雑草を足で踏んで沈め、雑草の根を切った。

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(●写真)写真左半分は除草前、右半分は除草後。


■トラブル&困難&試練 その3:虫害による稲の白化

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(●写真)写真中央のイネドロオイムシと白化した稲の葉。虫は文字通りに泥を背負ったような姿で、潰すと泥のように広がる。

さらなるトラブル&困難&試練は、イネドロオイムシによる稲の葉の白化。
イネドロオイムシは稲の葉に寄生し、黒い泥を背負ったように見える粘着性の背中を持つ5mm程の虫。山際の田んぼで早植え(梅雨前に田植え)、5、6月が低温で雨が多いと発生しやすくなる。この田んぼは、イネドロオイムシ発生のすべて条件を満たしていた。
6月10日(水)の早朝に見回りに来た際には問題なかったが、3日後の16日(土)には田んぼの1/2の稲の葉が白くなってきた。関東地方の低温多雨な気象と、冷たい水を流し込み続けなければならない整地状態が災いしたようだ。

農薬(殺虫剤)を散布すべきか? 1年目は無農薬栽培の実験と割り切り、これ以上被害が広がらない事を祈り、収量減少を覚悟してこのまま黙って見過ごすか? 農薬が利く短い期間を逃さぬよう、早い決断が求められている。
JAに問合せると、「トレボン」という殺虫剤が有効と分った。
メーカーの三井化学アグロ社に尋ねると「一般的に農薬は、散布後絶対に排水路に排水してはいけないものです。(製品紹介サイトには、排水路の魚に悪影響、といった内容の記載があった)『トレボン粒状』は噴霧器が無くても、水を張った田に手で播けるので効率的。1反2kgが目安。人体には無害ですが、念のため散布後7日間は田んぼに入らないでください」とのこと。そして、近くのホームセンターで1700円台/2kgで販売していることまで調べた。

トラクターによる耕運と代掻きをお願いしたシルバー人材センターの東条さんが田んぼを訪ねて来てくれた。
「ドロオイムシが出ちゃったね! 今年は家の方でも出てるよ」と特に心配した様子はなかった。「心配なのは、穂が出た後のカメムシだね。カメムシが柔らかい稲穂の液を吸うと、痕が残って『斑点米』になり、売り物にならなくなるんだよね」とのこと。
イネドロオイムシについては、米の収量を減らしても味や見た目には影響無さそうだ。1週間経ってもさほど被害は拡大していないし、虫による葉の白化であれば、病気と考えず、怪我と考えることにした。「私が虫を潰すから、稲も怪我に負けない丈夫な身体になるよう頑張れ!」と自分と稲に言い聞かせた。
つまり、殺虫剤を使わず、有機無農薬による米作りを押し進めることにした。
カメムシ対策には木酢液でも播いてみるか? 穂が出るまでに準備しなければ! でも、木酢液って人間にもキツいんじゃないかな?・・・

・・・無農薬の米作りを決断した一週間後、梅雨の合間に30℃を超える晴天の真夏日が二日続いた。すると、稲の葉が青々と育ち、稲の怪我(葉の白化)が収まった。
太陽は偉大だ! そして同時に、農薬って何だろう?と考えさせられた。
農家によっては病気になる前に予め農薬を撒くそうだ。
エコロジーがエコノミーに結びつく米作りを実現できれば理想的だ。

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2009.06.16

草屋根(芝屋根)の納屋&茶室をワークショップ方式でセルフビルド Part 1

design: Motohiro SUGITA
text: Motohiro SUGITA

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2間×2間(8畳)、2階建ての小屋を、アトリエの南側にセルフビルドします。
1階は天井高約1間の納屋。2階も天井高約1間の茶室。屋根は片流れの置屋根です。
予算は約50万円。工法は、木造軸組工法(在来工法)。1階は板貼り、2階は土壁。置屋根は草屋根(芝屋根)に仕上げます。置屋根は、蔵などに用いられる通風のための2重屋根で、草屋根(芝屋根)から2階茶室への湿気を遮断。つまり、屋根が2階天井から浮いているのです。
2階の茶室は、北面を全面開口として床下や天井裏への通風を確保。床は高床、壁は土壁、屋根は草屋根(芝屋根)の置屋根とすることで太陽光/熱を遮断する夏涼しい、夏向きの空間を目指します。また、茶室はゲストハウスとして利用します。
1階は、将来小型最小の耕運機、田植機、コンバインを格納する場合に備えた最小サイズ。
毎週末のスローなセルフビルドとなります。木造軸組工法(在来工法)かつ草屋根(芝屋根)、土壁&板貼りについて興味関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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2008年に完成した草屋根(芝屋根)アトリエのセルフビルドの様子は、トランローグのホームページでご覧ください。

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2009.06.12

2009 米作り体験ワークショップ リポート Part 4: 株間除草機&手で草取り

photo: Kazuko TOMOYORI, Motohiro SUGITA
text: Motohiro SUGITA

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(●写真)稲と稲の株の間の雑草を取り除く1条用手動式株間除草機

5月3日(日)に田植えを終え、2週間後には雑草が生えてしまった。田んぼの南側は土地が高く、水が乾いてしまったため。そこで、南側の苗と苗の間の土を鍬で畦に上げて土地を低くし、畦に上げた土を乾かして土地の低い北側の畦に盛りました。そして、南側の給水口から常時水を流し込んで南側を深くし、雑草が生にくくしました。なお、常時水を流し込むと水温が上がらなくなるため、必要最小限の水が流れるよう、給水口に細工しました。(2009 米作り体験ワークショップ リポート Part 3 参照)
その後、5月31日(日)にシルバー人材センターの東条さんが昔使っていた株間除草機をお借りして除草しました。田んぼの南側半分を除草して、一人3時間程度の作業でした。さらに6月7日(日)には、雑草の少ない北側半分を手で抜いて、一人3時間程度の作業でした。6月14日(日)には、南側半分の株間除草機で除草することができなかった雑草を手で抜く予定です。
草間除草機は、小さな草には有効ですが、雑草が根を張り、大きくなってしまうと効き目が無いようです。手で草を取る作業は、想像したほど重労働ではなく、「田んぼは高低差無く均して水が抜けないように管理し、こまめに手で雑草を抜くのが考えられる一番良い方法」と感じています。除草剤を撒いても雑草は生えるとのこと。

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(●写真)株間除草機の下端は、土の上を滑らせるためのスキー板状の足。その上は、前後に回転して雑草の根を切る刃。さらにその上は、左右に回転する刃。株間除草機によって稲の根自体も多少カットされてしまうが、それが稲の生長に有効、とのこと。いわゆる稲の成長の途中で耕す「中耕」と呼ばれる作業に匹敵する。現在販売されている手動株間除草機は1条用(1列用)新品で約3万円。中古ネットオークションで7〜9千円。私は「高い」と感じるが、手づくりも簡単ではなさそうだ。

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(●写真)株間除草機は、稲を挟んで前進する。後退することも可能。慣れないと稲を倒してしまう。また、このように手動機械を使うときのために、稲は1列にまっすぐ植えなければならない、と痛感させられた。

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(●写真)株間除草機で除草1週間後。水が澄んでくると取り残した雑草が見事に生長していた。株間除草機は、小さな草には有効だが、雑草が根を張り、大きくなってしまうと効き目が無いようだ。

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(●写真)水が深く雑草が少ない北側は手で除草。案外重労働ではなかった。運動不足の私にはいい運動だ。何より水と土に触れると気持ちがいい!

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(●写真)「稲モドキ」とでも呼びたくなる水草。田んぼに生えていなければ、十分鑑賞に堪えるスタイリッシュなデザインの植物が数種類。雑草鑑賞もインテリジェントな趣味、と言えそうだ。

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(●写真)上写真は、水温の低い南側給水口直近の、生長が止まった稲の様子。他方、下写真は水温の高い北側の、育ち過ぎが気になるほどに生長した稲の様子。2枚の写真は6月6日(日)の同時刻に撮影されたもの。

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2009 米作り体験ワークショップ リポート Part 3: トランローグ流・給排水路の作り方&田植えの方法

photo: Kazuko TOMOYORI, Motohiro SUGITA
illustration: Uta ISOBE
text: Motohiro SUGITA

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2009年5月3日(日)、約1反の田んぼにて、総勢約30名で田植えを行いました。
2008年夏に、桑の木が茂り、ススキとクズがはびこる荒れ地を開墾し、秋から春に掛けてトラクターで耕運するところから始まった田んぼ作りですが、今回は「トランローグ流・給排水路の作り方」と、同じく「トランローグ流・20人以上の素人が楽しみながら手で植える田植えの方法」についてリポートします。
下図を参照しながら解説します。
環境条件や目的が変われば、方法も異なります。ご了承ください。

■トランローグ流・給排水路の作り方
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1)地元用水組合が管理し、近くの堰(貯水池)からポンプで水を引き込むための南側(図面・上)の共同用水は、使用しないことに決めた。地元用水組合には使用許可をいただいたが、水の流れが悪く、なかなか貯まらないとのことだった。因に、田んぼを借りるために私たちは、地主、地元農業委員会(役場内)、区長、用水組合長、地域の用水組合役員に挨拶し、許可を得た。私たちは、住環境保全に取り組んではいるが、田んぼについてはド素人。

2) そこで、常に豊富な雨水が流れる西側(図面・右上)のU字溝から雨水を引き込むことにした。もちろん雨水は無料。しかも、田んぼよりも上流には人家が無く、現在使われている田んぼも1枚だけなので、とてもきれいな水だ。また、山の地表を流れ、地中から湧き出た水は、養分も豊富に違いない。有機&無農薬の米作りを目指す私たちには、願ったり叶ったりの条件だ。なお、用水組合にはU字溝の維持管理を含めた協力金を支払う必要がある。維持管理は住環境保全に欠かせない。喜んで協力したい。

3) 西側(図面・右上)のU字溝には、かつて地主が作った給水用の塩ビパイプが組み込まれていたので、これを活用させていただいた。

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(●写真)西側(図面・右上)のU字溝に土のうを置いて水を貯め、塩ビパイプの給水口から田んぼに水を流し込む。土のうは、2段以上積み上げても流されてしまうので1段のみに。

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(●写真)写真上は、塩ビパイプの給水口。ここから田んぼに水を流し込む。写真下は、穴を空けた塩ビパイプの先端用キャップ。これを給水口に被せて田んぼに流し込む水量を調整する。

4) しかし、西側(図面・右)のU字溝から水を引き込むだけでは、10年以上使われておらず、しかも乾燥した4月第3週の休耕田に水を貯めるには水量が足らず、なかなか貯まらなかった。

5) そこで、北側(図面・左下)のU字溝に板を落としてダムを作り、塩ビパイプで田んぼまで水を引き込んだ。塩ビパイプは直径40mm規格。ダムから田んぼまで地形に合わせ、長さ4mのパイプを6本と長さ1mのパイプ2本を組み合わせた。ダムから田んぼまでの高低差は、目測50cm程度。パイプ同士はジョイント・パーツで繋いだが、パイプの目詰まり等のメンテを考えて一方だけを接着し、一方は取り外し可能な状態にした。また、ダムから田んぼまで均等な傾斜でスムースに水を流すため、パイプのつなぎ目の辺りを竹の棒で支えた。これは、当初応急処置として角材で支えていたところ、トラクターで田んぼを耕運していただいたシルバー人材センターの東条さんが追加してくれた優れもの。

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(●写真)U字溝の水門用レール・ガイドに板を落として雨水を貯めるダムを作った。板を円形にくり貫いて塩ビパイプを差し、雨水を田んぼへと誘導。板は土のうで押さえた。土のうは、2段以上積み上げても流されてしまうので1段のみに。板は20cmくらいの高さにし、雨が降って水位が上がると上から溢れるようにした。下流の田んぼでも同様の仕掛けができるように配慮。

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(●写真)ダム(写真手前)から田んぼ(写真奥)へ延ばした塩ビパイプの給水路。

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(●写真)ジョイント・パーツで繋いだ塩ビパイプ。繋ぎ目が弛んで外れないように竹で支えた。1、2週間に一度ジョイントを外し、パイプ内の目詰まりをチェック&メンテ。

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(●写真)写真左上は、ダムから田んぼに給水する塩ビパイプ。写真左下は、田んぼから溢れる水を排水する塩ビパイプで、かつて地主が土地改良を目的に暗渠排水設備を施工した際に設置したもの。田んぼの地面から5〜10cmくらい水が貯まると溢れるように調整。写真右上の青いハンドルは、暗渠排水開閉ハンドルで、その写真下のU字溝の穴から排水する。

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(●写真)塩ビパイプ先端。

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(●写真)塩ビパイプ先端。ネジ式のキャップで閉じて水量を調整する。

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(●写真)写真上の畦波板シートの一部から田んぼの水が溢れて写真下の塩ビパイプの排水路に流れ込む仕掛け。排水路は以前地主が設置したモノ。地面の高い南側と低い南側のそれぞれに、まんべんなく水が貯まり、高さの低い畦から溢れ出さないように、畦波板シートの一部を調度よい高さにしてある。

6) 西側(図面・右)と北側(図面・左下)の2箇所から水を引き込むと、数日後に雨が降り、一気に田んぼいっぱいに水が貯まった。一度田んぼに水が貯まってしまえば、その後は少量の水を流し込むだけで枯れることはない。

7) 近隣の話では「この地域の土壌は、代掻きをした後、5日程で水が澄んでくる」とのことで、5月3日(日)の田植えに合わせ、1週間前の4月26日(日)にシルバー人材センターの東条さんにトラクターで代掻きをしていただいた。水を張って平らになった田んぼは、感動的に美しかった。

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■田植えまでの経緯
4月1日(水):地主と共に役場内に設置された農業委員会を訪ね、田んぼの貸借覚え書きを交わす。その後、農業委員会で承認され、2カ月後に貸し主、借り主双方に控えが郵送されて来た。また、前用水組合長から北側(図面・左下)の塩ビパイプによる給水についてアドバイスいただく。
4月4日(土):区長、用水組合長、地域の用水組合役員に挨拶し、用水と排水溝(U字溝)の利用許可を得る。
4月5日(日):西側(図面・右)の給水口からのみ給水開始。
4月12日(日):田んぼ周囲の畦への水の浸透を防ぐ畦波板シートを、田んぼの周囲約150mに渡って設置。畦波板シートは、本来排水路と隣接する箇所にのみ設置すれば充分とのこと。
4月13日(月):西側(図面・右)の給水口からのみの給水で1/3ほど水が貯まった段階で降雨があり、耕運と第1回目の代掻きを兼ねて、シルバー人材センターの東条さんに耕していただく。ある程度水が貯まった段階で代掻きを行い、土を泥にしないと、モグラの穴や草の根の穴から、せっかく貯まった水が漏れてしまう。泥は穴に流れ込んで穴を塞ぐ。
4月19日(日):北側(図面・左下)の給水口からも給水開始。
4月22日(水):降雨により、ようやく田んぼいっぱいに水が貯まる。人材センターの東条さんにトラクターで代掻きをしていただく。しかし、土は均等に平らにならなかった。
4月26日(日):土を均等に平らにするため、最後の代掻きを行い、仕上げていただいた。耕運&代掻きは全3回6往復で35,500円(人件費+トラクター使用料)。決して安価ではないが、費用対効果を考えれば、トラクターを買って自分で耕すことなど言語道断。また、2年目の来年以降は耕運&代掻きの回数も少なくなる見込み(切望)。
5月3日(日):田植え。

■トランローグ流・田植えの方法

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(●写真)田植えの様子。真ん中から前後に分かれて苗を植えた。写真下は、昔ながらの田んぼの定規を使った手植え。

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1) 田んぼ東側(図面左側)の両端に杭を差して縄を張る。縄はシュロなど園芸用の耐水性のある丈夫な縄を利用。

2) 田んぼの間口プラス・アルファの長さの縄の両端に杭を結ぶ。この縄に7寸5分間隔で麻紐等、結びやすい太さの紐で結び目を作る。この結び目は、苗を植える目印となる。なお、7寸5分間隔としたのは、近隣農家で機械化以前に使用していた田植え用定規の間隔が7寸5分だったため。

3) 田んぼの中央、1)で張った縄の直近の地面に、2)で作った縄の一方の杭を差し、1)の縄と2)の縄が直角になるように2)の縄を田んぼの東側対岸まで張って杭を地面に差す。

4) 3)で田んぼの上に張った縄から1尺間隔を空けて2本目の縄を1本目の縄と平行に張る。1尺の間隔は、尺棒を当てて目安とする。尺棒は1寸角ほどの角材を使い、合計4本を準備する。なお、1尺間隔としたのは、人が苗と苗の間を歩きやすい間隔。機械で植える場合、間隔はもっと短い。

5) 3)4)で張った最初の2本の縄を目印に苗を植える。これは、大勢で苗を植えるための準備作業。

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6) 苗は、2)で作った結び目を目印に、苗を持った手の第2間接まで沈むようにしっかりと土に差す。また、苗がまっすぐに立ち上がり、倒れないように根とその周りの土に隙間を作らないようにするのがコツ。

7) 最初の2本の縄を目印として苗を植え終わったら、東側(図面左側)の2本の尺棒を1)の縄上で、それぞれ反対方向に移動する。西側(図面右側)でも同様に2本の尺棒を移動する。

8) 7)で移動した尺棒を目安に2本の縄を移動し、縄がたわんで田んぼの水に沈まないようにピンと張り、両端の杭を地面に差す。

9) 2本の縄の中に前後2列になって入り、それぞれ反対方向に背を向けて並び田植えを行う。人と人の間隔は、人が左右に手を伸ばして届く1.5m程度。

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10) 以下、尺棒と縄の移動を繰り返し、田んぼの両端までしっかりと苗を植える。田んぼの端に苗を植えない空きスペースを作ってしまうと、雑草が蔓延る隙を与えてしまう。稲が根を張れば、雑草も育ちにくい。

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以上、2列20人で約1反(300坪=990平米)の田植えを約2時間で終了。
2時間の作業ではちょっと物足りない、という声も聞かれました。
この後の除草、稲刈り、脱穀ワークショップの作業量と疲労度、そして掛かるコストを見て、来年以降に挑戦する田んぼの面積について検討していきたいと考えています。
しかし「楽しみながら住環境保全!」が目的の一つであることを考えれば、住環境が荒れないよう、できる限りチャレンジしていきたいと思います。
なお、田んぼの中央から田植えを始めたのは、両端まで苗を揃えて植えられるので美しく、20、30人くらいのイベントとして楽しい雰囲気が出ると考えたため。両端からスタートすると真ん中で2列が出会い、畦に上がりにくい、という理由もありました。もし、参加者が40人以上集まれば、田んぼの長手方向1列に並んで端から端へ向かう方法もあります。40人×1.5m間隔で、1列60mで田植えができます。

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2009.06.11

2009 ミラノサローネ vol.7 Fuori Salone フオリ・サローネ レポート

photo & text: Motohiro SUGITA

2009 ミラノサローネ・レポート第7弾は、展示会場フィエラ・ミラノの場外、ミラノ市内で開催されたFuori Saloneフオリ・サローネ(サローネの外=場外)に関するレポートをお届けする。
展示会場フィエラ・ミラノの顔として君臨したPoltrona Frau Groupが展示会場に出展せず、Fuori Saloneの中心地Tortona地区に単独出展したり、そのTortona地区の中心で集客力の高さを誇ったSWAROVSKIが、同地区周縁に移動するなど、2009年は、Fuori Saloneフオリ・サローネの地殻微動を感じたシーズンだった。
Poltrona Frau GroupやSWAROVSKIの動向は、来年以降のTortona地区、ひいてはFuori Saloneフオリ・サローネ、さらにミラノにおけるインテリア、デザイン・イベント全体の動向に影響を与える可能性がある。彼らの今後に注目したい。
ところで、近年のFuori Saloneでは、展示会場フィエラ・ミラノと異なり、「体験」「参加」「インタラクティブ」手法が大人気。これは、出展目的を商談とせず、主に企業と商品のイメージアップ、つまりブランディングとしている企業が多いからだ。
ブランディング合戦がヒート・アップすると、2008年までのドイツや韓国メーカーのように、会場で連日カクテル・パーティーを行い、来場者の好感度を上げる作戦に行き着くが、流石に2009年はそのような作戦は影を潜めたようだ。
他方、ミラノにおける日本企業の特徴的共通点として、来場者に「静かに鑑賞」して「見えない思想を感じとる」ことを求める展示内容と手法が挙げられる。果たしてよく飲み、よく食い、よく話すEU人に、このような手法に効果があるのか、と疑問に感じることもある。尤も日本企業の中には、サローネ出展は日本国内向けブランディングと割り切り、海外向けには一切PRを行わない企業もあるとのこと。すると、来場者側に企業側の戦略を見抜いた上で鑑賞する姿勢が求められる、という複雑さもあることを付け加えておく。
7回に亘って2009年出展企業の数多くのニュー・アイテムを紹介して来た。しかし、改まって書くまでもないが、これは全出展アイテムのほんの一部に過ぎないことをお断りしておく。ここでご紹介したのは、トランローグがセレクトした出展企業のアイテムのほんの一部で、主に日本市場に受け入れられそうなアイテムと、メディアとして読者をキャッチするアイテムの2タイプだ。


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ブティックが軒を連ねるモンテナポレオーネ通り。今年はEuroluce開催に合わせたのか、巨大ペンダント照明のインスタレーション。ヴィジターの気分は自然とハイテンションに。まさに祭りの演出そのもの。

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モンテナポレオーネ通りに面するRALPH LAURENもFuori Saloneに参加。トラディッショナルかつモダンな環境に、Fuori SaloneをサポートするINTERNIの赤と黄のバナーがインストールされると、そのデザインの意味や由来、そして価値が自然と納得できる。

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Fuori Saloneの中心地トルトーナ地区に隣接する運河。イベントの雑踏からここへ逃れてお茶したり、食事できる絶好の観光エリア。只今の時刻20時。ミラノの夜はこれから始まる。

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トルトーナ地区の路上でTHONETらしき家具の修理を行う家具職人。職人らしく最初は撮影お断り、最後はイタリア人のホスピタリティでOK。今も昔もミラノは家具の街のようだ。

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トルトーナ地区における展示の中心、SUPERSTUDIO周辺。不景気のときは展示会が賑わうと言われるが、まさに溢れるばかりの人、人、人。

トランローグは、商談中心のフィエラ・ミラノにおいて成功するための展示作法と、ブランディング中心のFuori Saloneにおける展示の秘訣について、エクスナレッジ・ムック「iA(アイエー)10号」で11ページに亘って詳解しています。web magazine TRANLOGUEと併せてご笑覧ください。
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トランローグのデザインによる面発光LED照明airLUCE(エアルーチェ)の新製品情報についてご案内していきます。お楽しみに!

トランローグは、「住環境ビジネスをデザインする」をテーマに、住環境関連の商品企画、展示会企画などのブランディングやプロモーションを行っています。気軽にお問い合わせください!

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■ARMANI/CASA

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モンテナポレオーネ通りと交差するマンゾーニ通りに面するARMANI/CASAのエントランス。

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エスカレータで降りた地下1階のショールーム。

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BORROMINI(プレス用フォト)

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AIDA(プレス用フォト)

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CUPIDO(プレス用フォト)

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CAMUS(プレス用フォト)


■Canon

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Fuori Saloneの中心の一つ、La Triennale di Milanoで開催されたCanonによるNEOREAL展。映像文化の創造に貢献することを使命に、来場者にデジタルイメージングの新たな領域を体感させ、Canonの製品力と技術力をプレゼンテーション。

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ポリエステル、ポリウレタン製スクリーンは、建築家平田晃久によるデザイン。インタラクティブな「光りのクラゲ」は、インタラクティブアーティスト松尾高弘による映像。

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カメラが捉えた鑑賞者の動きを、様々に変化する輪郭線に変え、プロジェクターでスクリーンに投影するインタラクティブ・プログラムは、キヤノンデザインによるデザイン。(プレス用フォト)


■FOSCARINI

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トルトーナ地区SUPERSTUDIO PIUにて、Marc SadlerデザインによるTRESSを中心に展示。スタンド奥には巨大万華鏡。テーマはINFINITY。展示会場フィエラ・ミラノにおける商談目的の展示とは異なり、ブランディングを目的としたメディアや一般来場者向けの体験・参加型プレゼンテーション。

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■IKEA


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イタリアにおける20周年記念展示を行うIKEA。IKEAも老舗家具メーカーとして認知されるためのブランディングを着々と進行させているようだ。

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エントランス前に芝プランターやモダンなバナーを配置しただけで古びた倉庫がオシャレで健康的な空間に。すると、そんな場所にはオシャレで健康的なミラネーゼが滞留するため、好循環が生まれる。古い空間にバナーやプランターなど低コストのツールを組み合わせた、人が集まる仕掛けづくりは、無意識の文化として根付いているようだ。

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■Lexus

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第5回目となるLEXUS ART EXHIBITION。2009年はMuseo della Permanenteで開催。デザイン部門が統括しながらアート展示会を行うという試みは、毎年デザイン、建築界に新鮮な話題を提供し続けて来た。2008年からコラボレーション・アーティストとしてアーティスト(職業アーティスト)の参加がなくなり、2008年はデザイナー、2009年は建築家、各1名ずつとなった。特に日本国内のデザイン、建築界におけるLEXUS認知度は相当な数字だろう。
LEXUSが始めたデザイン主導のアート展示は、その後ミラノサローネに出展した日本企業に多大な影響を与えているように思える。他国企業にはほとんど見られない手法だ。また、ミラノサローネにおいて建築インテリア関連ではない企業が展示会を開催した、という点もユニークでアグレッシブだ。

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デザイン・フィロソフィーL-finesseは、Leading-edge(先鋭)とFiness(精妙)の二律双生。L-finesseのデザイン・エレメントはSeamless Anticipation(予)、Incisive Simplicity(純)、Intriguing Elegance(妙)の3つ。

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コラボレーション・アーティストである建築家、藤本壮介による会場構成と椅子デザイン。

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コラボレーション・アーティストである建築家、藤本壮介による会場構成と椅子デザイン(プレス用フォト)


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トヨタ自動車(株)レクサスデザイン部及びグローバルデザイン統括部によるアクリルモデル(プレス用フォト)。ミラノではモデルに近づいて見ることができなかった。日本の展示会では是非近づいて、その先鋭と精妙を肌で感じてみたい。

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展示アクリルモデル製作過程(プレス用フォト)

■moooi
トルトーナ地区SUPERSTUDIO PIUの定位置に展示。派手で豪奢なミラノサローネを代表してきたmoooiも、世界的なグリーン・ムーブメントに押されてか、木を使用したナチュラル・イメージのアイテムをラインナップ。ようやくミラノ・デザイン界にもエコが定着するか?

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tree lamp by moooi works.

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parent chair & table by marcel wanders.


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brave new world lamp by freshwest.

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raimond by raimond puts.

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eurolantern by moooi works.

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Lolita by nika zupanc.

■Panasonic

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深澤直人のデザインによる照明MODIFY(2009.4.21日本国内販売)、Patriicia Urquiolaならびにパナソニック電工のデザインによるRELAXATION LOUNGER(発売検討中)をブレラ地区の会場で発表。
2008年キッチン展示に対して、2009年は照明を魅力的に展示したためだろう、また、ロケーションが高級ブティック街Via della Spigaを彷彿させるロマンティックな路地に面していたためだろう、ネイティブなイタリア・ブランドの展示会のように落ち着いた雰囲気の中に華やかさのある空間が醸成されていた。2009年、日本企業の展示の中では、最もミラノに溶け込んでいたようだ。展示会として、とても重要なことだ。来場者も気負い無く、皆思い思いに展示会を楽しんでいた。見事に照明を生かした会場デザインは、Martino Berghinz。


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「人の記憶の奥にある照明の原型である球、半球、円錐台」を用いた深澤直人のデザインによる照明MODIFY(2009.4.21日本国内販売)。「長く生き続けてきた定番の形」というMODIFYは、まさにスタンダードのど真ん中。Panasonicの展示テーマも(Standard)3。

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パナソニック電工のデザインによるRELAXATION LOUNGER(発売検討中)

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Patriicia UrquiolaのデザインによるRELAXATION LOUNGER(発売検討中)。後ろ姿も並でない存在感。しかし、革使いが軽快でエレガント。

■Poltrona Frau Group

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2009年、展示会場フィエラ・ミラノへの出展を取りやめて話題となった世界を代表するインテリア家具企業グループPoltrona Frau Groupの展示会場。テーマは”milano design village”。単独出展でもmilano でdesignの villageを形成している、と名言できる辺りは、他企業には真似のできないPoltrona Frau Groupならではの企業力の所以か。
私がミラノへ取材に出掛ける1週間前、突然Poltrona Frau Groupから電話が入った。私が来週ミラノを訪ねることを告げると、「招待状を送る」とのこと。Eメールで招待状が届いたのは出発直前、そして、デザインに凝った素敵なカードを受け取ったのは帰国後のことだった。Poltrona Frau Groupは、世界中のプレス関係者に一人一人電話で確認したのだろうか?因に展示会場フィエラ・ミラノで開催されるsalone del mobilenoの主催者から、東京のプレス関係者にプレス登録カードが届いたのは、開幕前日だった。何かと遅れがちなイタリアとは言え、9.15リーマンショック以降、皆相当にアタフタとされたようだ。
さて、前置きはここまでにして、Poltrona Frau Groupの膨大な2009年アイテムの一端をご覧いただきたい。

□Alias(Poltrona Frau Group)

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DINAMICA designed by Riccardo Blumer with Matteo Borghi and Judith Byberg.

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STABILES designed by Alfredo Häberli.

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DINAMICA designed by Riccardo Blumer with Matteo Borghi and Judith Byberg(プレス用フォト)
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STABILES designed by Alfredo Häberli(プレス用フォト)

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TAORMINA designed by Alfredo Häberli(プレス用フォト)

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BIPLANE designed by Alberto Meda(プレス用フォト)

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HOME/GYM/OFFICE designed by Philippe Starck ed Eugeni Quitllet(プレス用CG)


□cappellini(Poltrona Frau Group)

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PROUST GEOMETRICA designed by A.Mendini.

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PEACOCK designed by Dror. 棚のオーディオ・セットは、CAPPELLINI/TIVOLI AUDIO designed by Studio Cappellini.

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HOMAGE TO MONDRIAN 1, 2 designed by S. Kuramata.

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PROUST GEOMETRICA designed by A.Mendini(プレス用フォト)

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PEACOCK designed by Dror(プレス用フォト)。


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HOMAGE TO MONDRIAN 2 designed by S. Kuramata(プレス用フォト)


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HOMAGE TO MONDRIAN 1 designed by S. Kuramata(プレス用フォト)

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PROUST GEOMETRICA designed by A.Mendini(プレス用フォト)

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ANTLER designed by Nendo(プレス用フォト)


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SCRATCH designed by P. Norguet(プレス用フォト)

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BAC designed by J. Morrison(プレス用フォト)

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FRONZONI COLOR designed by A. G. Fronzoni(プレス用フォト)


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BUGATTI RACING designed by F. Azambourg(プレス用フォト)

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STITCH STOOL designed by A. Goodrum(プレス用フォト)。背と座の中心、色の境目で折り畳み可能。


□Cassina(Poltrona Frau Group)

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TRE PEZZI designed by Franco Albini with Franca Helg(プレス用フォト)

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TOOT designed by Piero Lissoni(プレス用フォト)

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ROTOR designed by Piero Lissoni(プレス用フォト)

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RADAR designed by Piero Lissoni(プレス用フォト)


□NEMO(Poltrona Frau Group)

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VASES designed by JEHS+LAUB(プレス用フォト)

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CAMPANULA designed by Marko Nenonen(プレス用フォト)


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DORADO designed by Studio & Partners Milan, Nic Bewick(プレス用フォト)

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CALLA designed by IRARIA MARELLI(プレス用フォト)


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CHAIN designed by IRARIA MARELLI(プレス用フォト)


□Poltrona Frau(Poltrona Frau Group)
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CHESTER ONE designed by Poltrona Frau Archives

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NEW DEAL designed by Poltrona Frau Archives

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CHESTER ONE designed by Poltrona Frau Archives(プレス用フォト)

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NEW DEAL designed by Poltrona Frau Archives(プレス用フォト)

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REGINA II designed by Paolo Rizzatto(プレス用フォト)

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ARCHIBALD designed by Jean-Marie Massaud(プレス用フォト)

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POLO designed by Piero Lissoni(プレス用フォト)


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MASSIMOSISTEMA designed by Poltrona Frau R&D(プレス用フォト)

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JACK designed by Poltrona Jean-Marie Massaud(プレス用フォト)

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BLUEMOON designed by Roberto Lazzeroni(プレス用フォト)


□THONET(Poltrona Frau Group)

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NR 14 ANNIVERSARY EDITION designed by von Michael Thonet 1859(プレス用フォト)。150周年記念モデル。

■SWAROVSKI

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トルトーナ地区の中心から移動し、運河沿いの倉庫に単独出展したSWAROVSKI。展示会場フィエラ・ミラノにおける商談目的の展示とは異なり、ブランディングを目的としたメディアや一般来場者向けの体験・参加型プレゼンテーション。
デザイナーはマルチディシプリナリーなアプローチで知られるArik Levy。テーマはOSMOSIS。生理現象を表す科学用語で「ジワジワと浸透する、影響する」の意。
Arik LevyによってSWAROVSKIは、ゴージャスなシャンデリア・メーカーという従来イメージから、クリスタルをダイアモンド・カットする石工マイスターへとイメージ・チェンジ、あるいは原点回帰したと言えそうだ。今後の展開が楽しみだ。
レセプション・スタッフによれば「来年も会場を移動するかも知れない。しかし、2008年まで出展していた会場(2009年はPoltrona Frau Groupが出展)には、もう戻らないと思う」とのこと。何れにしても、2008年までのような、世界的著名デザイナーによるニュー・アイテムを集めた展示よりも、2009年のような一人のプロデューサーによる新しい世界観のプレゼンテーションの方が落ち着いて鑑賞できるので、これからのスロー・ダウンな時代には適していると思う。また、運河沿いの落ち着いたロケーションも好感が持てる。


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入口から奥へと約25m続くTAI PINGカーペット。3次元プロトタイプ・モデリング技術を駆使した照明で、Fuori Saloneトルトーナ地区の人気ブランドとなったMGXも参加。Fuori Saloneの人気ブランド同士がコラボレーションできるのもミラノならではで面白い。

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木を多用し、天然イメージを強調。

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地下空間に眠る原石、といったイメージか?


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来場者の動きに合わせてダイアモンド・カットの輪郭が変化。「展示会場の一角における光と音のインタラクティブ体験」は、今やFuori Saloneの定番的展示手法。

■SENSEWARE

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La Triennale di Milanoで開催されたSENSEWARE展。Japan Chemical Fibers Association (JCFA)をスポンサーとし、日本を代表する化学繊維メーカーなど10社が出展。エントランスに配置されたユニチカMONERT™を活用したWATER LOGO ‘09は黒山の人集り。生地の下からコンピュータ制御された水滴が浮き上がって水のロゴを描き、そして、緩やかな繊維の傾斜に合わせ、まっすぐに、時にはクロスしながら滑り落ちて行く。シンプルだが分りやすい展示に来場者は皆サプライズ。
レセプションでいただいたプレス資料に画像データが無く、情報不足。悪しからず。

■Tom Dixon
2009年もトルトーナ地区SUPERSTUDIO PIUの定位置に展示。

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Mirror Ball. Plump Chair and Footstool. Wingback Chair and Footstool.

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Wingback Sofa.

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Pressed Glass Lights – Tube, Lens, Bowl.

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Pressed Glass Lights – Bead, Top.

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Spin Table Candelabra, Crown Candelabra.

■TOSHIBA

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TOSHIBAは、世界的に白熱電球が生産中止されるタイミングを契機に、EU市場におけるLED照明事業のブランディングを目的とし、世界中からデザイン、建築、インテリア、家具、キッチン、そして照明関係者が集まるミラノ・デザイン・ウィーク期間中、デザイン情報の発信源であるDesign Libraryから独自の照明哲学を発表。同時にEU市場への公式エントリーを表明。
展示会のタイトルはOVERTURE。TOSHIBAからEU市場への「提案申し入れ」であり、今後のビジネス展開の「序曲」であることを意図しているようだ。
TOSHIBAにとって120年に及ぶ照明事業は、二次電池、ポータブル燃料電池、太陽光発電システム、二酸化炭素貯留と並ぶ5つの新戦略ビジネス分野の1つ。

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(プレス用CG)

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水の入った電球型ガラスは、人が近づくと色や光量を変化させ、手を触れると心臓のような振動を伝える。そして、LED光線は、水を通して床に美しい波紋を投げ掛ける。電球型ガラスは、手に取ると灯明のもつ独特の情感を喚起させる適度な大きさ。
テーマは、“Lighting the way to warmth and harmony with people and the environment”。日本の照明の持つ“akari culture”の体現を通して、“emotional value”を提供。
制作においては、株式会社東芝・デザインセンターにより発案され、株式会社松井亮建築都市設計事務所によるミラーのアーチが無限に連続する空間の中、takram design engineeringによってインタラクションがプログラミングされた。

■TOTO

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EU市場にすっかり根付いた感のあるTOTO。Stefano GiovannoniによるGIOVANNONI WASHLETの展示。

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プレス資料として配られたWASHLET®カタログ中のMANGA “TOTO’S OCCIDENTAL EXCHANGE – A Japanese icon of convenience. Art – KATSUMI YAMAGUCHI. Story & Production – HIROSHI TAKAHASHI. In association with TOTO”より抜粋。「日本的便利さの象徴TOTOと西洋の出会い」と言ったところか?
ロンドンから日本のイノベーションを取材するために送られた新人ビジネス雑誌記者が、偶然のWASHLET®体験を通して、ウォシュレットにこそヨーロッパの読者が求めるイノベーションがあるとリポートした記事が採用される、という記者とTOTOのサクセス・ストーリー。WASHLET®がいかにイノベーティブであるか、いかに西洋人がイノベーションを求めているか、WASHLET®のイノベーティブな価値は体験すればわかる、などが描かれている。


■VALCUCCINE
Fuori Saloneの顔とも言える常連イタリア・キッチンメーカーVALCUCCINE。2008年同様、トルトーナ地区SUPERSTUDIO PIUに展示。2009年は、やや規模縮小か?


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再生可能ガラスを採用したガラス・キャビネットをアピールするインスタレーション。

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「100%リサイクル可能なリサイクルされたアルミ」「ノン・ホルムアルデヒド」「完全防水」というアルミとガラスで構成されるキッチンの特徴を表現するディスプレイ。インパクトがあって分りやすいのがイタリア企業のプレゼンテーションの特徴。

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recyclablekitchen(プレス用フォト)

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2009.06.03

2009 ミラノサローネ vol.6 Salone del Mobileミラノサローネ国際家具見本市 レポート Part 3

photo & text: Motohiro SUGITA

2009 ミラノサローネ・レポート第6弾は、展示会場フィエラ・ミラノで開催されたSalone Internazionale del Mobile(通称Salone del Mobile)ミラノサローネ国際家具見本市に関するレポートのPart 3。

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トランローグは、商談中心のフィエラ・ミラノにおいて成功するための展示作法と、ブランディング中心のFuori Saloneにおける展示の秘訣について、エクスナレッジ・ムック「iA(アイエー)10号」で11ページに亘って詳解しています。web magazine TRANLOGUEと併せてご笑覧ください。
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住宅、インテリア関連企業の広報ご担当者様へ。新製品情報などニュース・リリースをお送りください! web magazine TRANLOGUEでのご案内を検討させていただきます。また、トランローグは、企業向けにミラノサローネ詳細レポートを作成しています。気軽にお問い合わせください。

トランローグのデザインによる面発光LED照明airLUCE(エアルーチェ)の新製品情報についてご案内していきます。お楽しみに!

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■lapalma

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近年、Shin & Tomoko AzumiのLEMチェアでお馴染みのlapalma。カジュアルで完成度の高い椅子の数々が並ぶ。

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SELTZ。折り畳めば、また美しい。

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JO。多くのデザイナーが設計に携わっているにも係らず、どのアイテムも構造と形態が見事に一体感あるデザインにまとめられている。高いブランド・マネジメント力のなせる技だ。

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STIL designed by Patrick Norguet(プレス用フォト)

■ligne roset

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トレンド・カラーを前面に押し出したシンプルおしゃれなligne roset。
CONFLUENCES。2人掛、3人掛、4人掛がある。

■LIVING DIVANI

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Piero Lissoniとのパートナーシップでブランドを確立してきたLIVING DIVANI。2009年は、フランス人デザイナーArik LevyとシンガポールのデザイナーAir Designを迎え、展開の幅を広げている。

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BOLLE designed by Air Design(プレス用フォト)

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TWICE designed by Piero Lissoni(プレス用フォト)。2008年プロダクト。

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WEDGE designed by Arik Levi(プレス用フォト)

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HOOP designed by Arik Levi(プレス用フォト)。アウトドア用。

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D-STRUCTURED designed by Piero Lissoni(プレス用フォト)

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DONDOLO designed by Piero Lissoni(プレス用フォト)

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SPRING TABLE designed by Shiro Kuramata(プレス用フォト)。2008年プロダクト。

■MELITALIA

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Mario BelliniによるPICCOLA VIA LATTEA(小さな天の川/銀河)。Mario Belliniならではの未来的でポエティックな表現を感じさせる。


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Gaetano Pesceによる動物(妖精?)シリーズと、大自然の写真をプリントしたシリーズ。Gaetano PesceとMELITALIAは、遂にこの境地まで辿り着いた!。(世が世ならば=9,15リーマン以前であれば、なおさら)メディアに大受け間違い無し!
ところで、サローネでメディア受けするアイテムは、中東、ロシアなど投機的プロジェクトに受ける、と考えるのは偏見だったのか?そんな固定観念に縛られてしまっていたことに改めて気づかされた。しかし、彼らのファンタジック(?)な世界観は、暗い世相にパワーを与えてくれることは、間違いないようだ。

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Mario BelliniやGaetano Pesceのキャッチーなアイテムの影にひっそりと佇む上品な定番シェルフ。このような商品ラインアップを行うMELITALIAの発祥、アイデンティティー、商品展開について、常に興味深く注目している。

■Minotti
60年の伝統を誇るMinotti。モダンでスタイリッシュなアイテムが空間に適度な緊張感を与えてくれる。
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WEARING(プレス用フォト)

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COLEY(プレス用フォト)

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FLYNT(プレス用フォト)

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BRESSON(プレス用フォト)

■Molteni&C
イタリアを代表する家具のリーディング・カンパニー。奇をてらわない高品質なデザインが、居心地の良い空間をつくる。

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WISH designed by Rodolfo Dordoni(プレス用フォト)

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HUG designed by Arik Levi(プレス用フォト)

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SEQUENCE(プレス用フォト)Bookcase。

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WHEN designed by Rodolfo Dordoni(プレス用フォト)

■pallucco

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102年前にデザインされたFortuny Kieffer-Rubelliから、今風の照明、家具を取り揃えたpallucco。Euroluceとダブル出展。

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CORAL designed by Studio Lagranja 2009(プレス用フォト)

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Fortuny Kieffer-Rubelli designed by Mariano Fortuny y Madrazo 1907, restyling 2009(プレス用フォト)

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Crinolina designed by Susanne Philippson 2009(プレス用フォト)


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Alone designed by Daniele Trebbi 2008(プレス用フォト)

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Gronda designed by Luciano Bertoncini 2009(プレス用フォト)

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ITAIPU designed by Philippe Bestnheider 2009(プレス用フォト)

■Poliform

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2009年のテーマは、MY LIFE。モノトーンとダークブラウンをベースに、トレンド・カラーをスパイスとしてコーディネートした展示は、世界のマス・マーケットで受けそうだ。

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Ken Scottデザインによる家具カバーリング生地。実際にカバーリングされた家具は、ミラノ市内ショールームで展示。生地の華やかさで空間を明るく見せるのは、ファッション・ブランドとのコラボレーションならでは。

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BIG BUG designed by Paola Navone(プレス用フォト)

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EDWARD designed by Carlo Colombo(プレス用フォト)

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SOHO designed by Paolo Piva(プレス用フォト)

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GRACE designed by Emmanuel Gallina(プレス用フォト)

■porro

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Poliform同様、トレンド・カラーを効果的にコーディネートしているが、porroの方がよりナチュラルなイメージ、素材で展開。定番狙いの安心感あるラインナップ。カテゴリーはHome & Office。アートディレクターはPiero Lissoni。

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Sidewall。

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System(プレス用フォト)

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Lipla(プレス用フォト)

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HTwork(プレス用フォト)

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Modern(プレス用フォト)

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Modern(プレス用フォト)

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Chiku(プレス用フォト)

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Synapsis(プレス用フォト)

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Como(プレス用フォト)

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Conch(プレス用フォト)

■seven salotti
艶のあるモダン・イタリアンなデザイン、カラーのアイテムの数々。

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SELLA designed by C.R.S. (プレス用フォト)。

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SPIDER designed by Ellen Bernhardt (プレス用フォト)

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ソファ:NAP designed by Paola Vella/ローテーブル:SPIDER designed by Ellen Bernhardt (プレス用フォト)

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ソファ:NEST designed by Paola Vella – Ellen Bernhardt/アームチェア:LOLA designed by Ellen Bernhardt/ローテーブル:SPIDER designed by Ellen Bernhardt (プレス用フォト)

■ycami

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Studio Decoma DesignによってデザインされたMagenta Bookshelfによって仕切られたスタンド。アルミ家具のリーディング・カンパニーとしての技術を活かしながら、2009年はよりナチュラル、スタンダードな印象。

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HERMANA。

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DONDOLO。

■zanotta

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1954年、Aurelio Zanottaによって設立されたイタリア工業デザイン界を代表するzanotta。イタリアの有力デザイナー中心にデザインされた家具の数々が、イタリアと世界の家具の歴史に与えた影響は計り知れない。

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Achille CastiglioniによるLeonardo(1940)など、歴代コレクションの陳列が、zanottaのブランド力と商品力をアピール。回顧的展示(コレクション)によって企業力、独自性、優位性を見せつける展示は、近年、特に2009年の特徴といえそうだ。不景気の中、家具に限らずファッションからあらゆるカテゴリーで、老舗メーカーによるこのようなプレゼンテーションが続くと予想される。いずれにしても2009年のアイテム展開は、zanottaならではの本物を追求する企業力の高さを見せつけている。

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CARACALLA designed by Emaf Progetti(プレス用フォト)

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CANALETTO designed by Emaf Progetti(プレス用フォト)

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OLIVER designed by Emaf Progetti(プレス用フォト)

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KATE designed by Roberto Barbieri, 2008(プレス用フォト)

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EVA designed by Ora Ïto(プレス用フォト)

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