2009 ミラノサローネ・レポート vol.3 ユーロルーチェ part.2
photo & text: Motohiro SUGITA
2009 ミラノサローネ・レポート第3弾は、展示会場フィエラ・ミラノで隔年開催の国際照明見本市Euroluceユーロルーチェに関するレポートのPart 2。
老舗照明メーカーひしめくパビリオン14、18の隣、パビリオン22、24は、前回2年前と比較しても来場者は疎ら。しかし、REGENT Lightingのスタンドは大人気。主人公は牛。「なぜ牛なの?」の質問にマネージャーは、「素晴らしい質問ですね!当社のLEDライティングは、太陽光線を再現することが可能。牛と麦畑はその表現のために最適なモチーフ」とのこと。同パビリオン内のSWAROVSKIを含め、LEDはすっかり一般化、定着化した印象。
トランローグは、商談中心のフィエラ・ミラノにおいて成功するための展示作法と、ブランディング中心のFuori Saloneにおける展示の秘訣について、エクスナレッジ・ムック「iA(アイエー)10号」で11ページに亘って詳解しています。web magazine TRANLOGUEと併せてご笑覧ください。
住宅、インテリア関連企業の広報ご担当者様へ。新製品情報などニュース・リリースをお送りください! web magazine TRANLOGUEでのご案内を検討させていただきます。また、トランローグは、企業向けにミラノサローネ詳細レポートを作成しています。気軽にお問い合わせください。
トランローグのデザインによる面発光LED照明airLUCE(エアルーチェ)の新製品情報についてご案内していきます。お楽しみに!
トランローグは、「住環境ビジネスをデザインする」をテーマに、住環境関連の商品企画、展示会企画などのブランディングやプロモーションを行っています。気軽にお問い合わせください!
■ALBUM
低電圧(12V)で安全な照明テクノロジーと、ハンディクラフトによる30以上の照明ボディを組み合わせたクリエイティブな空間ソリューションがALBUMの真骨頂。1987年創業。
ALBUMスタンド内、各照明の明るさと消費電力をテーブル上に分りやすくプレゼンテーション。
■Artemide
Artemideスタンド、レセプションの様子。極めてシンプルな展示だが、ブランド力と商品力で、FLOSと双璧の人気度だ。
ZAHA HADIDによるgenesy。エントランスに配置されているにも係らず、ZAHA製品としては珍しく注目度が低かった。例年の大規模なZAHA照明と比較して小ぶりなせいか、あるいは来場者が見慣れてしまったせいか?。ポジティブに捉え、一般的商品として定着したと見ることもできるか?
Ross LovegroveによるCosmicシリーズ展示空間。
Cosmic Angel sospensione(プレス用フォト)
■AXOLIGHT
1996年ヴェネチアで創業。日本やノルウェーなどの伝統、自然観をヒントに、カジュアルではない、高いクリエイティビティを目指した製品開発を行っている。
AXOLIGHTスタンド内。ミラノサローネらしいスケールアウトした製品で来場者をキャッチ。
■BOVER
ベースはバルセロナ。ニューヨークのGLOBAL LIGHTINGがサポート。スタッフの8割が女性というBOVERのプロダクトには、洗練された優しさがにじみ出る。リボンプリーツ、レザーを照明に採用し、設立から10年で世界基準に。(参考:LUMINABELLA プレス資料)
BOVERスタンド内。ややクローズドな展示で一見さんお断りの雰囲気。顧客はゆったりとした空間でじっくりと製品をチェックし、商談へ。
■Catellani & Smith
1/5 LED ECO-LOGIC LIGHTがコンセプト。LED技術によってCO2排出を1/5に削減すると同時にエネルギー消費を4/5抑制するというもの。ニューコレクションは、2008年にフランクフルトで発表されたが、同社のユーロルーチェ出展は初めて。「光の芸術家」と呼ばれるエンツォ・カテラーニ作品のユーロルーチェ出展は、業界関係者注目の的。
■de Majo Illuminazione
創業者Guido de Majoによって第2次世界大戦後、ナポリからムラノに移転。以降、伝統のグラスメイキングをアイデンティティとして高品質でコンテンポラリーな製品を次々に発表。
シンプル豪華なde Majo Illuminazioneレセプション。オリジンのムラノグラス・シャンデリアが同社への信頼感と期待感を高める。
■Fabbian
1961年創業。イタリア北東部のネットワークを活かしたモダンなプロダクトは、ストイックでありながら、豊かな表情、高級感を醸し出している。
D87 Flow(プレス用フォト)
D91 Ali(プレス用フォト)
■FontanaArte
1932年ジオ・ポンティによってルイジ・フォンタナの芸術部門をしてフォンタナ・アルテを設立。ジオ・ポンティは、ガラスとデザインがフォンタナ・アルテのコア・コンピタンスとして発展する可能性に気づいた。近年では、チッパーフィールドやノーマン・フォスターなどとの共同によってコントラクトやアウトドア分野を含めて深化、発展している。
FontanaArteスタンド。スタンド中心にカフェ&商談コーナーを配置したユーロルーチェで最もオープン・タイプのスタンド。入口の両サイドに街灯BOTREEを。
Spiral Tribe(プレス用フォト)
Ala(プレス用フォト)
■LUMINIA
1973年手仕事によってアーム・ライトDaphineを製作したのが起源。以降完成度を極めるモノづくりにこだわる。2008年、Maseratiとのコラボレーションが話題に。
LUMINIAのレセプション。製品といい、マセラッティとのコラボといい、他スタンドと比較するとよりダンディな雰囲気。
Perla35(プレス用フォト)
Moove(プレス用フォト)
■LIGHTYEARS
2005年デンマークで創業。デザイン、独自性、品質、適性価格にこだわった市場開発ならびに製品開発を展開。デンマーク人と一人の日本人によるデザイン。
LIGHTYEARSスタンド内。今風の若く落ち着いたブランドの印象。
Caravaggio T + F(プレス用フォト)
■LUXIT
1967年ノルウェー企業のブランチとしてLuxo Italianaを開設し、1979年に独立。照明技術、生産技術、人間工学などの技術とデザインが融合した製品開発を行う。
■SWAROVSKI
LEDなど新興照明メーカーが集まるパビリオンで最も人気の高いSWAROVSKIだが、2009年は集客も減少気味か? そう感じた理由には、2007年よりもスタンド面積を広げたこともあるようだ。2007年のブランディング中心のプレゼンテーションとは異なり、2009年は商品展示と商談を中心としたシンプルな展示となっていた。ブランディングも一定の成果を上げ、実売にシフトした印象だ。なお、Fuori Salone(サローネの外=場外)で行われたイベントSWAROVSKI CRYSTAL PALACE Osmosisについては、後日リポートする
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